23年4-6月期【利益倍増】企業はこれだ!〔第1弾〕 31社選出 <成長株特集>
3月期決算企業の24年3月期第1四半期(4-6月)決算がほぼ出そろった。本特集では、時価総額3000億円以上の銘柄を対象に、直近3ヵ月実績である4-6月期に経常利益が前年同期と比べて2倍超の大幅増益を達成した31社をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。下表は四半期ベースの「増益連続期数」、4-6月期(第1四半期)経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。
増益率トップとなったのは、ANAホールディングス <9202> [東証P]。23年4-6月期(第1四半期)の経常利益は前年同期の43.8億円から432億円に急拡大して着地。国際線は入国制限の解除で訪日旅客数が増加したことに加え、日本発のビジネス需要や北米・中国間の接続需要を積極的に取り込んだ。また、国内線では新型コロナウイルス感染症の位置付けが5類に移行したことなどを背景とする旺盛なレジャー需要を獲得し、旅客収入が新型コロナ感染拡大前の水準まで回復した。
2位の中部電力 <9502> [東証P]と3位の大阪ガス <9532> [東証P]は、燃料や原料の調達価格が変動して販売単価に反映されるまでの時間差で発生するタイムラグの影響が差益に転じたことが利益拡大の大きな要因となった。大ガスは4-6月期の経常利益が前年同期比6.2倍の826億円と2四半期連続の最高益更新を果たした。
4位には制御システムを主力とする大手電機メーカーの横河電機 <6841> [東証P]が入った。4-6月期は長く続いた新型コロナ感染の影響が軽減され売上高が急回復したほか、製品粗利益の改善や円安効果なども寄与し、経常利益は前年同期比5.8倍の149億円に膨らんだ。好決算が評価され、株価は9日に上場来高値2905円まで上値を伸ばす場面があった。
6位のセガサミーホールディングス <6460> [東証P]は「スマスロ北斗の拳」などパチスロ機を中心に販売を急増し、4-6月期業績は売上高1080億円(前年同期比63.4%増)、経常利益230億円(同5.4倍)と業績高変化を遂げた。経常利益は第1四半期実績だけで通期計画の580億円に対する進捗率が約4割に達しており、業績上振れが期待される。
選出リストにはANAHDを筆頭に、行動制限の解除に伴う人流の増加を追い風に業績を大きく伸ばした企業が目立つ。京浜急行電鉄 <9006> [東証P]、JR西日本 <9021> [東証P]、東急 <9005> [東証P]、JR東日本 <9020> [東証P]、京成電鉄 <9009> [東証P]、京王 <9008> [東証P]といった鉄道株のほか、テーマパークを運営するサンリオ <8136> [東証P]、オリエンタルランド <4661> [東証P]、ブランド菓子店を展開する寿スピリッツ <2222> [東証P]、百貨店大手の三越伊勢丹ホールディングス <3099> [東証P]がリストアップされている。
また、半導体不足が解消に向かい自動車生産が回復する中、業績が急拡大した自動車関連も多く入った。自動車メーカーではマツダ <7261> [東証P]が13位、SUBARU <7270> [東証P]が14位、ホンダ <7267> [東証P]が26位にそれぞれランクインしたほか、トヨタ系部品メーカーの豊田合成 <7282> [東証P]、トヨタ紡織 <3116> [東証P]、ジェイテクト <6473> [東証P]、自動車照明器トップの小糸製作所 <7276> [東証P]がリスト入りを果たした。自動車関連は海外販売比率が高い企業が多く、為替市場で円安が加速したことも強力な追い風となった。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期 予想
コード 銘柄名 増益率 4-6月期 連続期数 進捗率 PER
<9202> ANAHD 888 43274 1 37.6 19.1
<9502> 中部電 654 242941 1 78.4 5.3
<9532> 大ガス 516 82672 3 52.0 8.0
<6841> 横河電 480 14967 4 30.5 16.2
<8630> SOMPO 446 128749 3 40.0 8.8
<6460> セガサミー 443 23096 1 39.8 15.9
<8604> 野村 295 46310 1 - -
<7282> 豊田合 263 16599 1 41.5 15.5 *
<3923> ラクス 257 1047 4 - -
<3116> トヨタ紡織 236 25374 1 38.4 14.2 *
<7181> かんぽ生命 222 43245 1 30.9 12.0
<9006> 京急 210 5408 1 27.0 20.9
<7261> マツダ 208 63922 1 37.2 6.7
<7270> SUBARU 200 115364 6 38.5 9.5 *
<4523> エーザイ 191 28285 1 54.4 69.8 *
<9021> JR西日本 188 48632 1 48.9 22.2
<8306> 三菱UFJ 176 725585 2 - 10.1
<6473> ジェイテクト 174 24940 4 38.1 12.2 *
<9005> 東急 169 27676 1 35.4 23.7
<9020> JR東日本 160 67490 1 32.0 22.0
<8136> サンリオ 154 6374 7 35.4 51.6
<2222> 寿スピリッツ 137 3083 3 26.3 44.9
<9009> 京成 133 13831 1 32.8 27.7
<4661> OLC 123 39058 3 31.9 94.7
<3099> 三越伊勢丹 123 10101 1 25.3 20.9
<7267> ホンダ 117 514924 1 43.5 9.1 *
<7011> 三菱重 113 75701 1 26.1 13.4 *
<9008> 京王 113 12134 1 38.3 23.5
<7276> 小糸製 112 17941 1 24.7 15.9
<5929> 三和HD 110 8263 5 17.8 14.3
<9697> カプコン 102 25865 4 46.2 30.3
※経常利益の単位は百万円。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
※増益連続期数は四半期ベースの連続回数、同一会計基準内が対象。
株探ニュース
増益率トップとなったのは、ANAホールディングス <9202> [東証P]。23年4-6月期(第1四半期)の経常利益は前年同期の43.8億円から432億円に急拡大して着地。国際線は入国制限の解除で訪日旅客数が増加したことに加え、日本発のビジネス需要や北米・中国間の接続需要を積極的に取り込んだ。また、国内線では新型コロナウイルス感染症の位置付けが5類に移行したことなどを背景とする旺盛なレジャー需要を獲得し、旅客収入が新型コロナ感染拡大前の水準まで回復した。
2位の中部電力 <9502> [東証P]と3位の大阪ガス <9532> [東証P]は、燃料や原料の調達価格が変動して販売単価に反映されるまでの時間差で発生するタイムラグの影響が差益に転じたことが利益拡大の大きな要因となった。大ガスは4-6月期の経常利益が前年同期比6.2倍の826億円と2四半期連続の最高益更新を果たした。
4位には制御システムを主力とする大手電機メーカーの横河電機 <6841> [東証P]が入った。4-6月期は長く続いた新型コロナ感染の影響が軽減され売上高が急回復したほか、製品粗利益の改善や円安効果なども寄与し、経常利益は前年同期比5.8倍の149億円に膨らんだ。好決算が評価され、株価は9日に上場来高値2905円まで上値を伸ばす場面があった。
6位のセガサミーホールディングス <6460> [東証P]は「スマスロ北斗の拳」などパチスロ機を中心に販売を急増し、4-6月期業績は売上高1080億円(前年同期比63.4%増)、経常利益230億円(同5.4倍)と業績高変化を遂げた。経常利益は第1四半期実績だけで通期計画の580億円に対する進捗率が約4割に達しており、業績上振れが期待される。
選出リストにはANAHDを筆頭に、行動制限の解除に伴う人流の増加を追い風に業績を大きく伸ばした企業が目立つ。京浜急行電鉄 <9006> [東証P]、JR西日本 <9021> [東証P]、東急 <9005> [東証P]、JR東日本 <9020> [東証P]、京成電鉄 <9009> [東証P]、京王 <9008> [東証P]といった鉄道株のほか、テーマパークを運営するサンリオ <8136> [東証P]、オリエンタルランド <4661> [東証P]、ブランド菓子店を展開する寿スピリッツ <2222> [東証P]、百貨店大手の三越伊勢丹ホールディングス <3099> [東証P]がリストアップされている。
また、半導体不足が解消に向かい自動車生産が回復する中、業績が急拡大した自動車関連も多く入った。自動車メーカーではマツダ <7261> [東証P]が13位、SUBARU <7270> [東証P]が14位、ホンダ <7267> [東証P]が26位にそれぞれランクインしたほか、トヨタ系部品メーカーの豊田合成 <7282> [東証P]、トヨタ紡織 <3116> [東証P]、ジェイテクト <6473> [東証P]、自動車照明器トップの小糸製作所 <7276> [東証P]がリスト入りを果たした。自動車関連は海外販売比率が高い企業が多く、為替市場で円安が加速したことも強力な追い風となった。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期 予想
コード 銘柄名 増益率 4-6月期 連続期数 進捗率 PER
<9202> ANAHD 888 43274 1 37.6 19.1
<9502> 中部電 654 242941 1 78.4 5.3
<9532> 大ガス 516 82672 3 52.0 8.0
<6841> 横河電 480 14967 4 30.5 16.2
<8630> SOMPO 446 128749 3 40.0 8.8
<6460> セガサミー 443 23096 1 39.8 15.9
<8604> 野村 295 46310 1 - -
<7282> 豊田合 263 16599 1 41.5 15.5 *
<3923> ラクス 257 1047 4 - -
<3116> トヨタ紡織 236 25374 1 38.4 14.2 *
<7181> かんぽ生命 222 43245 1 30.9 12.0
<9006> 京急 210 5408 1 27.0 20.9
<7261> マツダ 208 63922 1 37.2 6.7
<7270> SUBARU 200 115364 6 38.5 9.5 *
<4523> エーザイ 191 28285 1 54.4 69.8 *
<9021> JR西日本 188 48632 1 48.9 22.2
<8306> 三菱UFJ 176 725585 2 - 10.1
<6473> ジェイテクト 174 24940 4 38.1 12.2 *
<9005> 東急 169 27676 1 35.4 23.7
<9020> JR東日本 160 67490 1 32.0 22.0
<8136> サンリオ 154 6374 7 35.4 51.6
<2222> 寿スピリッツ 137 3083 3 26.3 44.9
<9009> 京成 133 13831 1 32.8 27.7
<4661> OLC 123 39058 3 31.9 94.7
<3099> 三越伊勢丹 123 10101 1 25.3 20.9
<7267> ホンダ 117 514924 1 43.5 9.1 *
<7011> 三菱重 113 75701 1 26.1 13.4 *
<9008> 京王 113 12134 1 38.3 23.5
<7276> 小糸製 112 17941 1 24.7 15.9
<5929> 三和HD 110 8263 5 17.8 14.3
<9697> カプコン 102 25865 4 46.2 30.3
※経常利益の単位は百万円。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
※増益連続期数は四半期ベースの連続回数、同一会計基準内が対象。
株探ニュース