東エレクは売り先行、4~6月期最終27%減益も足もと業績悪は織り込みか
東京エレクトロン<8035>は売り先行、時価2万円大台近辺で強弱観を対立させている。同社が3連休前の前週10日取引終了後に発表した24年3月期第1四半期(23年4~6月)決算は最終利益が前年同期比27%減の643億1200万円と低調だった。これで3四半期連続の減益となるが、決算悪は事前に織り込まれており、市場コンセンサスは上回った。スマートフォンやパソコンの売れ行き不振を背景に半導体メーカーの設備投資意欲が盛り上がらず、収益環境は厳しい局面が続いている。ただ、第2四半期以降は売上高回復の兆しがあり、中期的にもマーケット規模が急速に拡大傾向にある生成AI向けの引き合い活発化を背景に、来期以降の業績回復が期待できる局面にある。前週末の米国株市場で半導体関連株が総じて売られたことで、足もと積極的な買いは入りにくい状況にあるが、下値では押し目買いも観測される。
出所:MINKABU PRESS
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