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3236 プロパスト

東証S
169円
前日比
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PTS
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業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
5.2 0.51 2.37
時価総額 59.4億円
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プロパスト Research Memo(1):経済環境に応じて最適な事業に注力し、堅調な業績を実現


■要約

1. 分譲開発事業、賃貸開発事業、バリューアップ事業を展開
プロパスト<3236>は、東京証券取引所「スタンダード市場」に上場する総合不動産ディベロッパーで、分譲開発事業、賃貸開発事業、バリューアップ事業の3事業を展開し、その時々の経済環境に応じて最適な事業に注力している。同社は都心の立地の良い場所に特化した不動産業を展開しており、扱う物件の特長は都市生活を満喫できるような高いデザイン性にある。競争の激しい首都圏のマンション市場をターゲットにしながら、情報整理とスピーディな判断による「仕入力」、地域のポテンシャルを最大限に引き出し、地域特性や周辺環境と調和したコンセプトの空間を創造する「企画力」や「デザイン力」などの強みを発揮して、成長を続けている。

2. 2023年5月期は、大幅な増収増益決算
2023年5月期の売上高は20,015百万円(前期比13.1%増)、営業利益2,557百万円(同20.2%増)、経常利益2,098百万円(同24.1%増)、当期純利益1,562百万円(同37.6%増)と、大幅な増収増益となった。同社が重視する当期純利益は、11期連続の増益を達成した。分譲開発事業は、成約上の完売物件があったものの2023年10月の引き渡し予定のため、売上計上する引き渡し物件がなかった(前期は427百万円)。一方、売却済の物件に係る追加工事費用が発生したことで営業損失3百万円(前期は17百万円の利益)を計上した。賃貸開発事業は、売却物件数は前期と同じく15プロジェクトながら、売却物件が大型化し、地域優位性が評価されたことで、売上高13,202百万円(同14.5%増)、営業利益(全社費用控除前、以下同様)2,903百万円(同17.9%増)の増収増益となった。バリューアップ事業は、同4棟増の15棟を、収益性の高いエリアで売却した結果、売上高6,813百万円(同19.1%増)、営業利益950百万円(同35.8%増)の大幅な増収増益となった。業績の原資となる仕入れの推進に伴い総資産が増加したが、利益剰余金の増加により純資産が増加したことで、自己資本比率は28.0%に上昇して目標とする30%に近づき、同社の財務の安全性はさらに改善した。配当は前期並みの1株当たり2円を予定する。また、2022年7月に自己株式の取得を実施した。

3. 2024年5月期は、慎重な前提に基づき増収減益を計画
2024年5月期については、売上高24,294百万円(前期比21.4%増)、営業利益1,778百万円(同30.5%減)、経常利益1,231百万円(同41.3%減)、当期純利益826百万円(同47.1%減)の増収減益を計画している。都心部のなかでも需要が見込める物件を厳選して購入するとともに、現在保有している物件の売却活動を積極的に推進することで増収を図る。ただ、地価及び建築費の上昇等の影響を考慮して、保守的に減益を予想している。それでも予想営業利益の水準は、業績が極めて好調だった2022年5月期及び2023年5月期実績を下回るものの、2021年5月期実績を上回る水準を計画している。分譲開発事業については、新規物件販売の収益貢献を計画するが、収益の柱である賃貸開発事業とバリューアップ事業では、地価や建築費上昇の可能性を織り込んで利益率の低下を見込んでいる。ただ同社では、慎重な業績予想を発表することから、最終的には予想を上回って着地する可能性が高いと弊社では見ている。また、自己資本比率30%の目標達成を見込んで、1株当たり4円への増配を予定している。強固な財務体質を維持する一方で、株主還元の充実にも配慮している。

4. 2025年5月期以降も、堅調な業績を継続する見通し
同社のマーケットである首都圏のマンション市場では、新築マンションの1戸当たり平均価格は高値で横ばいながら、販売戸数は新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)に伴う2020年前半の落ち込みからは回復したものの、2021年以降も低水準での推移が続いている。足元では地価及び建築費がともに上昇しており、新築マンションの販売価格は一段と上昇する可能性や利益率を押し下げる可能性がある。ただ首都圏のマンション人気は底堅く、長期的にも都心の好立地マンションへのニーズは根強いと見られる。同社の強みである物件の仕入力に、定評のある企画力・デザイン力が加わり、3事業が補完し合うことで、2025年5月期以降も堅調な業績を継続すると弊社では見ている。

■Key Points
・総合不動産ディベロッパー。都心の立地の良い場所に特化した不動産業を展開し、都市生活を満喫できるような高いデザイン性が大きな特長
・2023年5月期は大幅な増収増益決算で、当期純利益は11期連続の増益達成。賃貸開発事業とバリューアップ事業が好調。自己資本比率は目標とする30%に近づく
・2024年5月期の業績は、地価及び建築費の上昇の影響を織り込み増収減益を見込むが、増配を計画。例年の実績からは、予想を上回る着地となる可能性大
・2025年5月期以降も、3事業が補完することで堅調な業績を継続すると見る

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

《YI》

 提供:フィスコ

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