コニシ---1Qは2ケタ増収増益、ボンド・工事事業が好調に推移
コニシ<4956>は31日、2024年3月期第1四半期(23年4月-6月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比14.9%増の318.44億円、営業利益が同75.3%増の22.02億円、経常利益が同61.5%増の24.16億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同67.7%増の15.86億円となった。
ボンド事業の売上高は前年同期比8.3%増の174.45億円、営業利益は同64.5%増の14.48億円となった。一般家庭用分野においては、コンビニエンスストア向けは堅調に推移した。住関連分野においては、建築コストの上昇傾向が継続し新設住宅着工戸数の持ち直しの動きは鈍く、内装工事用接着剤の販売数量は前年同期並みとなった。産業資材分野においては、自動車・電子部品等に使用される弾性接着剤の販売数量が増加した。建築分野および土木分野においては、工事案件が少なかったこともあり建築補修用や建築・土木用シーリング材の販売数量は減少した。接着剤やシーリング材に使用される原材料価格の高騰は継続しているが、経費削減や原価改善の取り組み、製品販売価格への転嫁が進捗し、売上高、営業利益は伸長した。
化成品事業の売上高は同14.9%増の94.80億円、営業利益は同18.9%減の2.94億円となった。化学工業分野においては、樹脂原料が減少したが、放熱材料の販売が伸長した。自動車分野においては、ハイブリッド車向け商材が好調に推移した。一方、電子電機向け商材は、パソコンやタブレット端末、スマートフォン等の個人消費者向け商品の需要低下の影響を受け、利益が減少した。また、丸安産業においても、コンデンサ用商材や半導体製造装置に使用される商材が減少した。
工事事業の売上高は同47.4%増の48.74億円、営業利益は同1,475.4%増の4.24億円となった。公共事業を中心としたインフラおよびストック市場の補修・改修・補強工事が引き続き好調に推移し、進行基準工事案件の進捗も良好であったため、関係工事会社5社ともに売上・利益は大きく増加した。
その他は不動産賃貸業等となり、売上高は同1.8%減の0.44億円、営業利益は0.25億円(前年同期は0.14億円の損失)となった。
2024年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比4.6%増の1,290.00億円、営業利益が同25.3%増の93.00億円、経常利益が同22.4%増の97.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同38.2%減の62.00億円とする期初計画を据え置いている。
《SI》
提供:フィスコ