イチネンHD Research Memo(5):リース資産が増加、減価償却により賃貸資産は減少
■イチネンホールディングス<9619>の業績動向
2. 財務状況とキャッシュ・フロー
2023年3月期末の流動資産は76,567百万円となり、前期末比4,760百万円増加した。主に現金及び預金の減少884百万円、リース投資資産の増加2,453百万円、商品及び製品の増加740百万円などによる。
固定資産は95,279百万円(前期末比1,359百万円減)となった。主に賃貸資産を含む有形固定資産の減少1,312百万円、無形固定資産の増加39百万円、投資その他資産の減少87百万円などによる。以上から、期末の資産合計は171,888百万円となり、前期末比で3,380百万円増加した。
流動負債は57,347百万円となり前期末比で4,718百万円増となった。主に短期借入金等(1年内償還予定の社債、1年内返済予定の長期借入金、コマーシャル・ペーパーを含む)の増加5,478百万円などによる。固定負債は同6,039百万円減の66,165百万円となった。主に社債の減少5,260百万円、長期借入金の減少818百万円による。この結果、負債合計は123,513百万円となり前期末比で1,320百万円減少した。純資産合計は48,375百万円となり前期末に比べて4,701百万円増加した。要因としては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加4,755百万円等による。
2023年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは2,716百万円の収入となり、主な収入は税金等調整前当期純利益の計上8,983百万円、減価償却費17,242百万円、主な支出は賃貸資産の純増14,079百万円などであった。投資活動によるキャッシュ・フローは1,860百万円の支出となった。主に有形及び無形固定資産の取得による支出1,769百万円などによる。財務活動によるキャッシュ・フローは1,778百万円の支出となったが、主な支出は長短借入金の返済による支出21,839百万円、親会社による配当金の支払い1,152百万円などであった。その結果、2023年3月期中に現金及び現金同等物は906百万円減少し、期末残高は9,984百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
《YI》
提供:フィスコ