貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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9202 ANAホールディングス

東証P
2,838.0円
前日比
+0.5
+0.02%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.1 1.27 1.76 29.69
時価総額 13,744億円
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大塚竜太氏【軟調地合い続く7月相場、株高戦線異状あり?】(1) <相場観特集>


―日経平均3万2000円台で下値模索、外国人買いの行方は―

 週明け10日の東京株式市場は日経平均株価が5日続落となった。7月相場入り初日となった3日に日経平均は560円あまりの急伸をみせ年初来高値を更新したが、その後は変調で一貫して下値を探る展開に変わった。これまで上昇相場の牽引役となっていた外国人投資家の買いの矛先も鈍っているようだ。ここからの相場展望と物色の方向性について経験豊富なベテラン市場関係者2人に意見を聞いた。

●「日本株買いは小休止も下値では押し目買い活発」

大塚竜太氏(東洋証券 ストラテジスト)

 日経平均はチャート的には調整色を強めているが、中期的にみてここからの押し目は買い向かって正解と思われる。外国人の動向が注目されるなか、前週は先物主導の売りが全体を押し下げた印象を受ける。ただ、日本株実需買いの動きは小休止しても終わりではなく、まして継続的に売りに転換するようなことはないと考えている。

 前週末に発表された米雇用統計は平均時給の伸び率が市場予想を上回ったことでインフレ警戒感が拭えず、7月の連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%利上げが濃厚となった。だが、この7月利上げについてマーケットは既に織り込んでおり、米国の実質金利が低い状態が続いていることから、それほど懸念する必要はない。今週12日に発表される6月の米消費者物価指数(CPI)も伸び率の鈍化が見込まれ、過度な警戒感は後退するだろう。

 日経平均は6月中旬と7月の初旬にダブルトップを形成、その後に25日移動平均線を下に抜ける味の悪い形となっているため、当面は調整色の強い地合いが想定されるが、向こう1ヵ月で見た場合は切り返しに転じ、7月初旬につけた年初来高値3万3753円を上抜く可能性もある。日経平均のレンジとしては、下値が3万1500円前後で上値は3万4000円を目指す展開をイメージしている。

 個別株では、まずトヨタ自動車 <7203> [東証P]に注目したい。同社の電気自動車(EV)導入に向けたいくつかの施策が海外投資家の目に留まれば、同社株をポートフォリオに組み入れる動きが改めて顕在化しよう。このほか、今の日本にとってインバウンド特需は無視できないポジティブ材料であり、霧消するような要素もない。そうしたなか、ANAホールディングス <9202> [東証P]など空運株にも目を配っておきたい。


(聞き手・中村潤一)

<プロフィール>(おおつか・りゅうた)
1986年岡三証券に入社(株式部)。88~98年日本投信で株式ファンドマネージャーを務める。2000年から東洋証券に入社し現在に至る。

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