AIAI Research Memo(8):現在は成長過程のため投資や財務体質改善を優先
■AIAIグループ<6557>の成長戦略
3. 株主還元策
株主に対する利益還元については、現在は成長過程にあり、当面は事業拡大に向けた積極的な設備投資や財務体質の強化を行うことが、株主に対する最大の利益還元につながると考えている。このため創業以来配当を実施しておらず、当面はこの方針を継続するとしている。将来的には、各事業年度の経営成績や財政状態を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針だが、現時点において配当実施の可能性及び実施時期等については未定としている。
4. ESG/SDGsへの取り組み
ESG経営・SDGsへの取り組みとしては、グループビジョンである「人口問題を解決する」を根幹として、持続可能な社会の実現に向けた事業を推進している。財務的な価値の向上とともに、非財務価値の向上にも引き続き注力する方針だ。
5. アナリストの注目点
同社は2023年3月期に初めて営業利益が黒字化した。AIAI NURSERYにおいて開設から3~4年経過した既存施設の割合が上昇し、安定収益フェーズに移行した形だ。保育市場は今後競争激化が予想されるが、同社は質の高い教育プログラムや千葉県を中心とするドミナント戦略によって高い競争力を維持しながら、収益が安定的に拡大するだろうと弊社では考えている。加えて、発達に障害をかかえる子どもの増加への対応が今後の国の重要政策となる可能性があり、同社が視野に入れている保育所等訪問支援を軸とする新たなビジネスモデルの構築についても注目したいと弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
《SI》
提供:フィスコ