nms Research Memo(2):日本のモノづくり品質で世界展開
■会社概要
nmsホールディングス<2162>は1985年に製造派遣・製造請負を柱とする人材サービス(ヒューマンソリューション=HS)事業を基盤に創業し、2007年にJASDAQに上場した。その後、2010年7月に(株)志摩電子工業、2011年7月に(株)テーケィアール(現 TKR)を買収して電子・電気機器の製造受託(エレクトロニクスマニュファクチャリングサービス=EMS)事業を発足した。さらに2013年10月に(株)日立メディアエレクトロニクスの一部事業を、2014年10月にパナソニック(現 パナソニックホールディングス)<6752>から一般電源事業をそれぞれ譲受して、電源関連製品の開発から設計・製造・販売まで行うメーカー(パワーサプライ=PS)事業を発足した。2019年には、ソニー(現 ソニーグループ)<6758>の米国法人からメキシコ工場を含む米国の事業部門を譲受した。同社は、「ニッポンのモノづくり品質を世界へ」を標榜し、3つの事業を組み合わせて「人材ビジネス」×「モノづくり」の強みを最大化することを経営の主眼としている。2017年4月に同社は持株会社制へ移行した。
(1) HS事業
HS事業では、国内・海外におけるマニュファクチャリングサービス全般を日本・中国・ASEAN諸国で提供している。具体的には、製造事業、生産系エンジニアリング事業、IT・設計開発エンジニアリング事業、テクニカルサービス事業、ロジスティクスサービス事業などである。また、研修施設や日本語教育システムなどを活用し、外国人材定着支援サービスも展開している。
(2) EMS事業
EMS事業では、実装・プレス・成形・完成品組み立てのほか、試作、部品調達、検査など広範囲にわたるノウハウを有し、高い実装品質と低コストの生産ライン構築により一貫生産・量産のほか、プロセス単体・少量多品種での生産対応を手掛けている。具体的な事業内容は、電子機器製造受託サービス、電子機器修理サービス、車載関連機器・部品の設計・開発・製造、スタートアップソリューション等を行うシェアビジネスなどである。
(3) PS事業
PS事業では、電源専業メーカーとして電源及び関連部品を提供するほか、新事業の柱として自動車や産業機器類の電動化に対応するEV関連製品を開発し、新規分野への参入を推進している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)
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提供:フィスコ