貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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6674 GSユアサ

東証P
2,805.0円
前日比
+63.5
+2.32%
PTS
2,826円
19:56 11/22
業績
単位
100株
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10.8 0.85 2.50 17.58
時価総額 2,818億円
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全固体でEV巻き返し本格化、熱視線集中の「車載電池関連株」総ざらい <株探トップ特集>


―トヨタ“技術的ブレイクスルー”発見、官民一体での取り組み加速で再評価―

 車載電池の開発を巡る動きが官民で広がっている。トヨタ自動車 <7203> [東証P]は13日に次世代電池の本命と言われる「全固体電池」の実用化を目指す方針を明らかにした。従来の リチウムイオン電池の性能向上も同時に進め、電気自動車(EV)の更なる販売拡大につなげる狙いだ。直後の16日には経済産業省がトヨタの電池開発に1000億円規模の補助金を出すと発表。経産省は既にホンダ <7267> [東証P]の電池開発にも補助を決めている。車載電池技術はEV普及のカギを握るとされ、世界的に開発競争が激化している。EV競争で世界に後れを取った日本が電池技術を武器に、ここから巻き返しを図れるか注目だ。

●トヨタ・ホンダに1000億円超、経産省が補助金決定

 経産省は16日、トヨタが計画するEV向け電池の技術開発や生産基盤整備の取り組みに最大約1178億円を助成すると発表した。トヨタによる今回の取り組みの総事業費は約3300億円で、グループ会社の豊田自動織機 <6201> [東証P]やパナソニック ホールディングス <6752> [東証P]との合弁会社と共同で実施する。トヨタは13日に公開した技術説明会(8日開催)の資料の中で、性能向上やコンパクト化を図ったリチウムイオン電池を2026~28年に実用化する方針を示している。

 ホンダも電池開発について、経産省から最大1587億円の助成金を受けることが今年4月に決まった。ジーエス・ユアサ コーポレーション <6674> [東証P]と組んで開発を進め、27年の生産ライン稼働・本格量産開始を目指す予定だ。マツダ <7261> [東証P]はパナHD系とEV向け電池の供給を受ける方向で協議を始めたと直近21日に発表。日産自動車 <7201> [東証P]は旧日立傘下の車載電池会社ビークルエナジージャパン(茨城県ひたちなか市)を昨年に子会社化している。

●まずはリチウムイオン電池、製造装置の日製鋼など

 国や自動車メーカー各社が取り組みを活発化させるなか、リチウムイオン電池関連株には活躍の舞台が広がる。まず、電池を構成する主要4部材を手掛ける銘柄では、正極材で住友金属鉱山 <5713> [東証P]、負極材でレゾナック・ホールディングス <4004> [東証P]や東海カーボン <5301> [東証P]、電解液(液体の電解質)で三菱ケミカルグループ <4188> [東証P]、UBE <4208> [東証P]など。セパレーターでは旭化成 <3407> [東証P]や東レ <3402> [東証P]、住友化学 <4005> [東証P]を筆頭に、ニッポン高度紙工業 <3891> [東証S]、専業のダブル・スコープ <6619> [東証P]がある。

 正極材料の田中化学研究所 <4080> [東証S]や戸田工業 <4100> [東証P]、負極材料の日本電解 <5759> [東証G]も見逃せない。これら3銘柄は高度紙、WSCOPEとともに、車載電池関連の話題に対する株価感応度の高い銘柄として注目だ。電解液の素材を手掛けるステラ ケミファ <4109> [東証P]や関東電化工業 <4047> [東証P]も押さえておこう。

 リチウムイオン電池は半導体と同じくサプライチェーンが多岐にわたるため、投資テーマとしての幅が広く関連銘柄は数多い。製造装置では芝浦メカトロニクス <6590> [東証P]をはじめ、セパレーターフィルム製造装置の日本製鋼所 <5631> [東証P]や芝浦機械 <6104> [東証P]、リチウムイオン電池用巻回機のCKD <6407> [東証P]など。電池材料の導電助剤「アセチレンブラック」を手掛けるデンカ <4061> [東証P]、リチウムイオン電池の性能試験を行うIMV <7760> [東証S]、カーリットホールディングス <4275> [東証P]などもある。

●マクセル・日立造、全固体電池関連の有力株をマーク

 トヨタの説明会資料では、リチウムイオン電池の電解液を固体にした 全固体電池の開発を加速させる方針もあわせて示された。課題だった電池の耐久性を克服する技術的ブレイクスルーを発見したとしており、量産に向けた工法を開発して27~28年をメドに実用化する見通しだ。

 これを受け、今後の事業展開への期待からトヨタが連日大幅高に買われるなか、株式市場では全固体電池関連株への関心が一気に高まった。ここまでの銘柄群の中ではホンダやGSユアサ、住友化が研究開発を推進。車載向けに限らず幅広く関連銘柄をみると、電子部品など各大手メーカーのほか、全固体電池向けの固体電解質を手掛ける三井金属 <5706> [東証P]、出光興産 <5019> [東証P]が主力どころに挙げられる。

 このほかではマクセル <6810> [東証P]、日立造船 <7004> [東証P]が有力だ。マクセルは全固体電池の量産設備を完成させて6月から出荷を開始し、来年度以降に更なる設備投資を予定する。FAやインフラ用途向けを中心に展開し、30年度に事業規模300億円を目指す構えだ。日立造は独自製法の全固体電池を開発し、宇宙分野向けで取り組みを進めている。

 関連銘柄として動意づきやすい三櫻工業 <6584> [東証P]やFDK <6955> [東証S]、オハラ <5218> [東証S]も要マーク。また、リチウムの代わりにナトリウムを材料に用いた「全固体ナトリウムイオン電池」を開発した日本電気硝子 <5214> [東証P]、全固体電池と同じく次世代電池と目される「マグネシウム電池」を開発中のワイエイシイホールディングス <6298> [東証P]にも目を向けておきたい。

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