利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第4弾 37社選出 <成長株特集>
本特集では、4月下旬から5月中旬までの決算発表集中期間に随時配信した「利益成長“青天井"銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。第4弾となる今回は時価総額70億円以上250億円未満の銘柄(第1弾を配信した6月4日時点)を対象に、23年1-3月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。
下表では、本決算月にかかわらず、1-3月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している37社を選び出し、1-3月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、ITセキュリティサービスを展開する網屋 <4258> [東証G]。23年1-3月期(第1四半期)の経常利益は2.2億円と過去最高だった直前の10-12月期実績を2.1倍も上回って着地。エンジニアを現地に派遣しないSaaS型ネットワーククラウドサービスが増勢だったうえ、前期に実施した値上げ効果も加わり、ネットワークセキュリティ事業の収益が大きく伸びた。業績好調に伴い、23年12月期通期の経常利益予想を3.2億円→3.6億円(前期比19.6%増)へ上方修正し、従来の5期連続の最高益見通しを更に上乗せした。
2位に入ったニーズウェル <3992> [東証P]の1-3月期(第2四半期)は、主力の業務系システム開発で金融系マイグレーション案件などの受注が拡大したほか、電子帳簿保存法やインボイス制度の開始を追い風に経費管理クラウド向けソリューションも大きく伸び、2四半期連続で最高益更新を達成した。併せて、5月末時点の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことも好感され、株価は上場来高値圏で推移している。
3位にリスト入りしたOATアグリオ <4979> [東証P]の1-3月期(第1四半期)は、国内で主力の殺虫剤「オンコル」や「オリオン」の販売が好調だったほか、海外では天然・食品添加物由来の殺ダニ剤「サフオイル」などが大きく伸びた。また、バイオスティミュラントを手掛ける欧州関連会社の業績拡大に加え、為替の円安効果も利益を押し上げた。第1四半期業績の好調を踏まえ、減益予想だった23年12月期通期の経常利益を一転して最高益見通しに上方修正し、配当も増額修正した。
4位のサイバーセキュリティクラウド <4493> [東証G]の1-3月期(第1四半期)業績は売上高、経常利益ともに過去最高の更新を遂げた。企業へのサイバー攻撃被害が相次ぐ中、アマゾン ウェブ サービス(AWS)ユーザー向け販売活動を強化し、「WafCharm」「Managed Rules」を中心にWebセキュリティサービスのユーザー数が拡大した。株価は13日に約1年9ヵ月ぶりの高値3245円まで上値を伸ばしている。
選出リストでは前回までの「利益成長“青天井”銘柄リスト」と同様に、IT投資需要の高まりを背景に業績を伸ばす情報・通信業の健闘が目立つ。9位のランドコンピュータ <3924> [東証P]は産業・流通分野や公共分野のシステム開発案件が好調だったほか、Salesforce関連の導入支援も大きく伸びた。また、テクニゲートの買収効果なども寄与し、1-3月期(第4四半期)は売上高、経常利益ともに過去最高益を達成した。株価は約6年3ヵ月ぶりの高値圏を快走する展開となっている。
11位にリストアップされたアイ・エス・ビー <9702> [東証P]の1-3月期(第1四半期)は情報サービス事業で車載、医療、インフラ、金融の各分野で受注が好調だった。また、セキュリティシステム事業は競合他社に半導体不足による欠品の影響が残る中、多くの製品で部材確保を進めていたことが奏功し収益が急拡大した。好調な業績を踏まえ、23年12月期通期の業績見通しと配当予想を上方修正したことも評価され、株価は約23年3ヵ月ぶりの高値圏に急浮上している。
17位のキューブシステム <2335> は金融や流通、通信向けに強みを持つシステムインテグレーター。1-3月期(第4四半期)は金融業向けエンハンス案件を中心に受注が伸び、経常利益は5.2億円(前年同期比76.3%増)と20四半期ぶりに最高益を更新した。併せて発表した24年3月期の同利益は前期比10.5%増の16.3億円と4期連続で過去最高益を更新する見通しだ。株価は13日に約2年5ヵ月ぶりの高値1288円をつけている。
●利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】シリーズ ─────
・〔第1弾〕 31社選出 (時価総額2000億円以上)
・〔第2弾〕 33社選出 (時価総額600億~2000億円)
・〔第3弾〕 30社選出 (時価総額250億~600億円)
も併せてご覧ください。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 1-3月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<4258> 網屋 107 222 107 19.6 360 301 26.7
<3992> ニーズウェル 43.4 357 249 40.7 1019 724 22.0
<4979> OATアグリ 35.5 2511 1853 19.6 4050 3385 7.6
<4493> サイバーセキ 32.8 162 122 26.6 500 395 83.0
<7047> ポート 30.8 561 429 11.6 1850 1658 16.4 *
<4058> トヨクモ 29.8 270 208 12.9 720 638 36.7
<6560> LTS 29.0 338 262 55.4 900 579 26.1
<2700> 木徳神糧 25.8 688 547 6.7 1680 1574 6.6
<3924> ランドコンピ 24.1 473 381 16.9 1447 1238 13.2
<7094> ネクストーン 23.8 312 252 18.9 1000 841 28.2
<9702> アイエスビー 23.3 1042 845 10.2 2645 2401 11.4
<9074> 日石輸 22.6 797 650 5.9 1900 1794 7.4
<7849> スターツ出版 22.4 622 508 5.9 1800 1699 12.2
<6912> 菊水HD 22.1 542 444 1.4 1550 1528 10.2
<1736> オーテック 21.4 1175 968 6.3 2600 2447 7.4
<4414> フレクト 21.1 115 95 115 547 255 26.1
<2335> キューブシス 19.2 527 442 10.5 1635 1480 17.5
<9219> ギックス 16.3 143 123 244 323 94 72.0
<4019> スタメン 14.0 49 43 13.6 150 132 66.4
<6061> ユニバー園芸 13.8 694 610 1.9 2001 1963 10.9
<9852> CBGM 13.8 1009 887 2.7 2420 2357 4.7
<9908> Denkei 12.5 1410 1253 2.6 4100 3996 7.6
<3852> サイバーコム 12.1 508 453 10.7 1200 1084 15.2
<7187> ジェイリース 10.8 675 609 4.3 2570 2465 11.0
<3435> サンコテクノ 9.8 593 540 0.1 1950 1948 5.8
<6554> エスユーエス 9.2 285 261 18.0 951 806 14.3
<6874> 協立電機 7.5 1023 952 2.2 2300 2251 7.7
<3741> セック 6.2 411 387 0.9 1290 1278 18.8
<3918> PCIHD 5.8 616 582 18.1 1830 1549 9.8
<7386> Jワランティ 5.3 159 151 19.8 659 550 19.7
<9857> 英和 5.1 1025 975 1.1 2000 1979 6.8
<3904> カヤック 5.1 416 396 6.7 1350 1265 17.0
<9818> 大丸エナ 3.9 561 540 13.4 1270 1120 13.0
<3778> さくらネット 3.9 350 337 8.9 1300 1194 29.6
<8085> ナラサキ 1.9 1086 1066 3.7 3000 2892 5.5
<4320> CEHD 1.4 642 633 19.7 1250 1044 12.6
<6566> 要興業 0.7 461 458 0.2 1790 1786 10.2
※2022年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース
下表では、本決算月にかかわらず、1-3月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している37社を選び出し、1-3月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、ITセキュリティサービスを展開する網屋 <4258> [東証G]。23年1-3月期(第1四半期)の経常利益は2.2億円と過去最高だった直前の10-12月期実績を2.1倍も上回って着地。エンジニアを現地に派遣しないSaaS型ネットワーククラウドサービスが増勢だったうえ、前期に実施した値上げ効果も加わり、ネットワークセキュリティ事業の収益が大きく伸びた。業績好調に伴い、23年12月期通期の経常利益予想を3.2億円→3.6億円(前期比19.6%増)へ上方修正し、従来の5期連続の最高益見通しを更に上乗せした。
2位に入ったニーズウェル <3992> [東証P]の1-3月期(第2四半期)は、主力の業務系システム開発で金融系マイグレーション案件などの受注が拡大したほか、電子帳簿保存法やインボイス制度の開始を追い風に経費管理クラウド向けソリューションも大きく伸び、2四半期連続で最高益更新を達成した。併せて、5月末時点の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことも好感され、株価は上場来高値圏で推移している。
3位にリスト入りしたOATアグリオ <4979> [東証P]の1-3月期(第1四半期)は、国内で主力の殺虫剤「オンコル」や「オリオン」の販売が好調だったほか、海外では天然・食品添加物由来の殺ダニ剤「サフオイル」などが大きく伸びた。また、バイオスティミュラントを手掛ける欧州関連会社の業績拡大に加え、為替の円安効果も利益を押し上げた。第1四半期業績の好調を踏まえ、減益予想だった23年12月期通期の経常利益を一転して最高益見通しに上方修正し、配当も増額修正した。
4位のサイバーセキュリティクラウド <4493> [東証G]の1-3月期(第1四半期)業績は売上高、経常利益ともに過去最高の更新を遂げた。企業へのサイバー攻撃被害が相次ぐ中、アマゾン ウェブ サービス(AWS)ユーザー向け販売活動を強化し、「WafCharm」「Managed Rules」を中心にWebセキュリティサービスのユーザー数が拡大した。株価は13日に約1年9ヵ月ぶりの高値3245円まで上値を伸ばしている。
選出リストでは前回までの「利益成長“青天井”銘柄リスト」と同様に、IT投資需要の高まりを背景に業績を伸ばす情報・通信業の健闘が目立つ。9位のランドコンピュータ <3924> [東証P]は産業・流通分野や公共分野のシステム開発案件が好調だったほか、Salesforce関連の導入支援も大きく伸びた。また、テクニゲートの買収効果なども寄与し、1-3月期(第4四半期)は売上高、経常利益ともに過去最高益を達成した。株価は約6年3ヵ月ぶりの高値圏を快走する展開となっている。
11位にリストアップされたアイ・エス・ビー <9702> [東証P]の1-3月期(第1四半期)は情報サービス事業で車載、医療、インフラ、金融の各分野で受注が好調だった。また、セキュリティシステム事業は競合他社に半導体不足による欠品の影響が残る中、多くの製品で部材確保を進めていたことが奏功し収益が急拡大した。好調な業績を踏まえ、23年12月期通期の業績見通しと配当予想を上方修正したことも評価され、株価は約23年3ヵ月ぶりの高値圏に急浮上している。
17位のキューブシステム <2335> は金融や流通、通信向けに強みを持つシステムインテグレーター。1-3月期(第4四半期)は金融業向けエンハンス案件を中心に受注が伸び、経常利益は5.2億円(前年同期比76.3%増)と20四半期ぶりに最高益を更新した。併せて発表した24年3月期の同利益は前期比10.5%増の16.3億円と4期連続で過去最高益を更新する見通しだ。株価は13日に約2年5ヵ月ぶりの高値1288円をつけている。
●利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】シリーズ ─────
・〔第1弾〕 31社選出 (時価総額2000億円以上)
・〔第2弾〕 33社選出 (時価総額600億~2000億円)
・〔第3弾〕 30社選出 (時価総額250億~600億円)
も併せてご覧ください。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 1-3月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<4258> 網屋 107 222 107 19.6 360 301 26.7
<3992> ニーズウェル 43.4 357 249 40.7 1019 724 22.0
<4979> OATアグリ 35.5 2511 1853 19.6 4050 3385 7.6
<4493> サイバーセキ 32.8 162 122 26.6 500 395 83.0
<7047> ポート 30.8 561 429 11.6 1850 1658 16.4 *
<4058> トヨクモ 29.8 270 208 12.9 720 638 36.7
<6560> LTS 29.0 338 262 55.4 900 579 26.1
<2700> 木徳神糧 25.8 688 547 6.7 1680 1574 6.6
<3924> ランドコンピ 24.1 473 381 16.9 1447 1238 13.2
<7094> ネクストーン 23.8 312 252 18.9 1000 841 28.2
<9702> アイエスビー 23.3 1042 845 10.2 2645 2401 11.4
<9074> 日石輸 22.6 797 650 5.9 1900 1794 7.4
<7849> スターツ出版 22.4 622 508 5.9 1800 1699 12.2
<6912> 菊水HD 22.1 542 444 1.4 1550 1528 10.2
<1736> オーテック 21.4 1175 968 6.3 2600 2447 7.4
<4414> フレクト 21.1 115 95 115 547 255 26.1
<2335> キューブシス 19.2 527 442 10.5 1635 1480 17.5
<9219> ギックス 16.3 143 123 244 323 94 72.0
<4019> スタメン 14.0 49 43 13.6 150 132 66.4
<6061> ユニバー園芸 13.8 694 610 1.9 2001 1963 10.9
<9852> CBGM 13.8 1009 887 2.7 2420 2357 4.7
<9908> Denkei 12.5 1410 1253 2.6 4100 3996 7.6
<3852> サイバーコム 12.1 508 453 10.7 1200 1084 15.2
<7187> ジェイリース 10.8 675 609 4.3 2570 2465 11.0
<3435> サンコテクノ 9.8 593 540 0.1 1950 1948 5.8
<6554> エスユーエス 9.2 285 261 18.0 951 806 14.3
<6874> 協立電機 7.5 1023 952 2.2 2300 2251 7.7
<3741> セック 6.2 411 387 0.9 1290 1278 18.8
<3918> PCIHD 5.8 616 582 18.1 1830 1549 9.8
<7386> Jワランティ 5.3 159 151 19.8 659 550 19.7
<9857> 英和 5.1 1025 975 1.1 2000 1979 6.8
<3904> カヤック 5.1 416 396 6.7 1350 1265 17.0
<9818> 大丸エナ 3.9 561 540 13.4 1270 1120 13.0
<3778> さくらネット 3.9 350 337 8.9 1300 1194 29.6
<8085> ナラサキ 1.9 1086 1066 3.7 3000 2892 5.5
<4320> CEHD 1.4 642 633 19.7 1250 1044 12.6
<6566> 要興業 0.7 461 458 0.2 1790 1786 10.2
※2022年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース