ギグワークス---2Qも2ケタ増収、システムソリューション事業は売上高・利益ともに過去最高
ギグワークス<2375>は9日、2023年10月期第2四半期(22年11月-23年4月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比28.0%増の135.52億円、営業利益が同87.9%減の0.27億円、経常利益が同87.0%減の0.32億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同70.6%減の0.38億円となった。
オンデマンドエコノミー事業の売上高は前年同期比12.0%減の60.26億円、セグメント利益は同43.5%減の3.88億円となった。当第2四半期累計期間には4,533人のユニークワーカーが日本全国で稼働した。依然としてIT関連フィールドサービスは低調に推移した一方で、非IT関連のフィールドサービスの需要については上昇の兆しがみられた。また、ヘルプデスクやサービスデスク関連のニーズは、引き続き高い水準を維持している。自社運営のコンタクトセンターは、「東京、大阪、福岡」を中心に7拠点体制で、テクニカルサポート・通販関連の受注拡大が進み順調に稼働している。自治体や行政におけるコロナ対策業務や経済復興関連業務も引き続き実施してきた。他、通信インフラの基地局工事を行うコンストラクション部門では、EV充電器関連への新たな取り組みも開始している。
デジタルマーケティング事業の売上高は32.40億円、セグメント損失は0.74億円となった。日本直販、悠遊生活ブランドでの総合通販を主体としたサービスの提供を行っている。「駆けつけサービス」や「デリバリーサービス」など「お手伝いサービス」の商品化、またオンデマンドエコノミー事業のコンタクトセンターの共有による顧客とのコミュニケーション品質の向上と業務効率化、ITテクノロジーを活用したオンライン店舗の出店など、同社ならではのサービスの提供も開始し、新生「日本直販」として再スタートを切っている。
システムソリューション事業の売上高は前年同期比18.6%増の25.09億円、セグメント利益は同49.1%増の3.58億円となった。新型コロナウイルス感染症による顧客の投資抑制の影響が弱まり、自社開発商品のCRMシステム「デコールCC.CRM3」の販売状況は改善している。また、受託開発業務やシステムエンジニアリングサービスについては、ギグワーカーを含むビジネスパートナーとの連携強化により売上高が増加し、コスト見直しの影響もあって大幅な増益となった。また昨年から新たな事業として取り組んでいるシステムコンサル事業も順調にスタートをきることができた。
シェアリングエコノミー事業の売上高は同11.3%増の20.25億円、セグメント損失は1.04億円(前年同期は0.92億円の損失)となった。運営するシェアオフィスは、首都圏を中心に直営店83拠点(2023年4月末)、様々な利用提携先の施設を含めると国内最大級となる700拠点以上のオフィスネットワークを展開している。シェアオフィスの利用会員数は13,900会員に達し、利用者に対して低コストで高品質な働く場を提供する体制の構築を積極的に進めている。また、マルチロケーションで利用できるサテライトオフィス「THE HU B all access」のサービスを従来から提供するシェアオフィス(専用オフィス、共用オフィス)に加えることで、利便性の更なる向上に努めてきた。THE HUB all accessの会員を中心に、前年比で会員数を伸ばし売上成長は進んでいるが、外部環境の移り変わりの中で当初の想定よりも事業成長に時間のかかる状況がつづいており、コスト削減などの収益構造の改善についても努めていくとしている。また、シェアサロンブランド「nex」は南青山で3店舗を展開し、2022年11月に新規出店した髪質改善専門サロンの4号店についても顧客から好評となり、売上高は好調に推移している
2023年10月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比23.0%増の282.00億円、営業利益が同13.1%増の5.00億円、経常利益が同2.9%増の4.90億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同11.6%増の2.60億円とする期初計画を据え置いている。
《SI》
提供:フィスコ