CDG Research Memo(7):2023年12月期は実質増収増益に転じる見通し
■今後の見通し
2. 2023年12月期の業績見通し
CDG<2487>の2023年12月期の連結業績は、売上高で11,850百万円、営業利益及び経常利益で450百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で310百万円を計画している。前年同期間(2022年1月?12月)との比較で見れば売上高は14.3%増、営業利益は25.3%増、経常利益は8.2%増と実質増収増益に転じる見通し。
事業別売上高ではプロモーション事業で7,250百万円、BPO事業で3,850百万円、物販事業で750百万円となり、BPO事業と物販事業が売上をけん引する格好となる。主要業種別の売上動向では、外食・各種サービス業界向けが市場環境の好転もあり好調に推移するほか、情報・通信業界向けもライブ配信企業向けBPOサービスの伸長に加えて、携帯電話メーカーのプロモーション案件が伸長する見通し。また、飲料・嗜好品業界向けは主要顧客の大型プロモーション終了によるマイナス影響が残るものの、その他の顧客から大型案件を新規に受注したこともあり堅調な推移が見込まれる。自動車・関連品業界向けは販促グッズの低調をデジタルプロモーション案件の受注増でカバーする方針だ。
ファッション・アクセサリー業界向けは主要顧客の大型案件で受注競争が激化しており、同案件を受注できるかどうかが鍵を握る。流通・小売業界向けでは、IPコンテンツを活用したプロモーションのほか、BPOサービスの提案活動を推進しており、こうした案件を受注できれば増収が見込まれる。BPOサービスとしては、コンビニエンスストア向けに新規開設の際に必要となるプロモーション業務を仕組み化し、プロモーション用グッズ(ポケットティッシュ等)を供給するサービスを提案している。また、金融・保険業界向けは大手生命保険会社向けのBPOサービスを新たに受注するなど進捗している。
費用面では人財投資の継続により人件費が前年同期比で約10%増加するものの、DXの推進によりその他販管費は横ばい水準にとどまる見通しであり、プロジェクトの生産性向上の効果もあって売上高営業利益率は3.8%と若干上昇する計画となっている。なお、人員については2023年4月に新卒で10名(前年4月は8名)入社しており、中途社員は5~6名程度の採用を予定している。離職率等も考慮すると前期末比で数名程度の増員にとどまる見込みだが、プロジェクトマネジメントツールの導入による工数削減と生産性向上により対応可能と見られる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《AS》
提供:フィスコ