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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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7745 A&Dホロン

東証P
1,968円
前日比
+11
+0.56%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
8.7 1.43 2.03 84.00
時価総額 548億円
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明日の株式相場に向けて=半導体大相場は裾野の広がりに着目

 週明け29日の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比317円高の3万1233円と3日続伸。後半伸び悩んだとはいえ、一時は650円近い上昇をみせる場面があり、ショートポジションを積み上げていた向きにとっては唖然とするよりない相場だ。米国株市場で波乱要因とみなされていた米債務上限問題については、案の定というべきか、予定調和的な軌道で解決に向かってランディングする可能性が高くなった。最近はナスダック総合株価指数と日経平均が強い連動性を持ち、日米ともに強気相場に陰りはない。

 しかし、買い方が存分に利益を獲得しているかというと、個人投資家目線で見る限りそうでもない。前週末の取引終了時点における東証プライム市場の騰落レシオ(25日移動平均)は104%とほぼ中立ラインである。対して、グロース市場の騰落レシオは80%割れギリギリの水準まで下がっており、むしろ個人投資家マインドは冷めた状況にあるといってもよい。現在の東京市場では、人気の中心に一極集中的に資金を投下すれば、それは凄い戦果となるが、おそらくその恩恵を享受しているのは一握りの投資家と思われる。

 相変わらず半導体関連は物凄い勢いで買われているのだが、これまでは投資家の視線を一身に集めていたレーザーテック<6920>が朝高後に値を消し、マイナス圏に沈むなど全般買い疲れ感も垣間見られる。今後は主力どころも株価動向に跛行色が出てくることが予想される。また日経平均の上昇が一服すれば、半導体関連も動きを止めるのは必然である。

 今回の“半導体復活相場”を牽引したのは、従来のツートップ銘柄であったレーザーテクや東京エレクトロン<8035>ではない。半導体テスター首位のアドバンテスト<6857>がその大役を担った。生成AIの普及を背景に創出される高性能半導体の需要で潤う銘柄とは、「米エヌビディア<NVDA>と同じ領域でビジネスチャンスを獲得できる銘柄のこと」(ネット証券アナリスト)という指摘があり、その象徴株が、後工程の代表格であるこのアドテストと、切断・研磨装置で世界シェアトップのディスコ<6146>であるという。両銘柄とも上場来高値圏をまい進中だ。これ以外に、直近で派手な上昇パフォーマンスを演じているのはSoC(システムオンチップ)の開発製造をファブレスで手掛けるソシオネクスト<6526>で、昨年10月にプライム市場に新規上場したニューフェースながら、疾風怒濤の上げでマーケットの視線を釘付けにした。時価総額は既に5000億円を超えている。

 しかし、どんなに強い相場でもひたすら上がり続ける道理はない。主力どころの銘柄群のPERは軒並み30~40倍レベルで、以前のような指標面からの割安感は消えている。半導体製造装置工作機械株は同じ株価のメカニズムで、足もとの業績が赤字の時に買うのがハイリターンの真髄といわれるが、それは「空売りの買い戻し(貸株による調達を含む)」という株式需給要因が絡むことが大きい。今は、その最も熱量の激しい時間帯は通過したとみられ、スポットライトが当たり続けてきた銘柄群については、しばらくは離れたところから眺め、押し目狙いに徹するという姿勢が求められる。

 ただし、半導体関連は裾野が広い。きょうは大阪油化工業<4124>が一時ストップ高に買われる人気となったが、この出来高の増え方は驚異的だ。仕手系株の典型で、株高材料を探す作業が必要かどうかは別として、ビジネスモデル的には半導体製造向け受託蒸留が収益押し上げに貢献している。半導体用ガスを手掛けるエア・ウォーター<4088>や半導体向け樹脂材料を製造する三菱ガス化学<4182>は株価指標面からも割安さが光る。このほか、半導体レジストを主力とするJSR<4185>、国産半導体戦略の強化で思惑を内包するA&Dホロンホールディングス<7745>、時価総額50億円強の小型株にして出来高流動性の高さが目を引くミナトホールディングス<6862>などもマークしたい。

 あすのスケジュールでは、4月の有効求人倍率、4月の失業率が朝方取引開始前に開示されるほか、午前中に2年物国債の入札も行われる予定。また、午後取引時間中には4月の建機出荷が発表される。海外では、3月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数、3月のFHFA住宅価格指数が発表されるほか、5月の米消費者信頼感指数などにマーケットの関心が高い。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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