ココナラ Research Memo(7):手元キャッシュは潤沢で健全な財務基盤を維持
■業績動向
2. 財務状況と経営指標
ココナラ<4176>の2023年8月期第2四半期末の総資産は前期末比89百万円増加の4,416百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び預金が10百万円増加した一方で、売掛金が68百万円減少した。また、固定資産では有形固定資産が23百万円増加したほか、投資有価証券が105百万円、差入保証金が32百万円それぞれ増加した。投資有価証券の増加はココナラスキルパートナーズで運用するファンドの投資先株式の増加となる。
負債合計は前期末比50百万円減少の1,839百万円となった。前受金が79百万円、未払法人税及び未払消費税等が合わせて61百万円それぞれ増加した一方で、未払金が166百万円減少した。純資産合計は前期末比139百万円増加の2,577百万円となった。親会社株主に帰属する四半期純損失の計上等により株主資本は81百万円減少したが、ココナラスキルパートナーズに係る非支配株主持分がファンド運用資金の調達等により186百万円増加した。
経営指標については、財務の健全性を表す自己資本比率が前期末の45.9%から43.1%に低下したが、先行投資段階で損失計上が続いていることが主因となっている。当面はココナラ経済圏をさらに拡大していくための投資を継続する方針のため、自己資本比率は低下傾向が続くものと予想されるが、現金及び預金が30億円程度と当面の事業活動を行うために必要な資金は十分確保されていると考えられる。また、将来的にM&Aなど事業拡大に向けてまとまった資金需要が発生し、財務基盤の強化が必要と判断される場合にはファイナンス戦略も検討するとしている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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提供:フィスコ