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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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8219 青山商事

東証P
2,202円
前日比
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業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.1 0.64 5.77 2.51
時価総額 1,110億円
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明日の株式相場に向けて=超低PBR株の逆襲相場に乗る

 週明け15日の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比238円高の2万9626円と3日続伸。“約1年半ぶり高値”というフレーズには食傷気味ながら、目先高値警戒感の一方で、国内機関投資家の“持たざるリスク”を口にする市場関係者が増えた。もっとも、過去にこの言葉が出てくると、トレンドが下降転換するケースが多い。

 前週末の欧州株市場では主要国の株価指数が全面高様相となり、欧州時間まではリスクオンの流れにあったのだが、米国株市場では相変わらずNYダウが冴えない展開で小幅ながら5日続落となった。ダウのサイコロジカルラインは3勝9敗で、特に直近10営業日では1勝9敗という体たらくである。したがって普通は悲観色満載の地合いのはずだが、米国株がそこまで弱く見えないのは、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数の方が頑強な値動きを維持しているからだ。

 しかし、このナスダック市場の強さを紐解くとグロース株優位というよりは、GAFAMなど一握りの巨大IT企業の株価上昇が牽引役を担う局地的な強気相場であることが分かる。米債務上限問題が軟調地合いの言い訳にされているが、本質はそこではない。米国経済の減速とインフレ懸念が共存するスタグフレーションの匂いが、年内の利下げ先取りという楽観の狭間で漂っている。米地銀セクターも信用収縮の時限爆弾を抱えたままの状態であり、どこかで火を噴く可能性がある。日経平均で仮に3万円大台乗せがあっても、目先天井が近づいている感触がある。

 そうしたなか、個別株戦略はこれまで通り機動的かつ回転重視で対応していくのがベターである。東京市場では決算発表がきょうでほぼ終了し、ギャップアップ、ギャップダウンを狙った超短期の決算プレーから、今週以降は企業のファンダメンタルズを吟味しつつテーマ買いの動きが次第に醸成されていくことになる。そうしたなか、PBR1倍を大きく下回る銘柄群が躍動している。特に勢いがあるのが自動車部品セクターの低PBR銘柄だ。

 前週末土曜日(13日)にアップした業績変貌前夜の「超低PBR6銘柄」を選抜した株探トップ特集では、6銘柄いずれも高パフォーマンスを演じたが、そのなかで筆頭紹介した大豊工業<6470>が10%を超える上昇でほぼ高値引けとなった。トヨタ系の滑り軸受け・ダイカストメーカーだが、24年3月期は営業利益段階で前期比3.5倍の24億円を予想している。同社に限らず、自動車部品 メーカーは今期の業績変化率が際立っている。先駆したのはGMB<7214>で、目先は調整局面に入っているが、4月から5月にかけて株価は1カ月余りで2倍以上に上昇する大相場を演じた。これに次ぐ銘柄が大豊工業のほか愛三工業<7283>、ミツバ<7280>、エフテック<7212>というメンツである。

 また、自動車部品以外でも低PBR銘柄が決算発表を契機に急動意するケースが増えている。きょうは青山商事<8219>が決算を好感されストップ高に買われたが、ストップ高後でもPBRはわずか0.3倍台である。トーヨーカネツ<6369>も決算絡みで15%高と急騰したが、PBRはようやく0.6倍台に浮上した段階にある。

 このほか、好決算発表済みの銘柄でマークしておきたい超低PBR株では、目先押し目を形成している三菱製紙<3864>がPBR0.2倍台で有力。同社株は24年3月期の営業利益が前期比6.2倍の60億円を予想しており、PERも5倍台に過ぎない。直近急動意後に長い上ヒゲを形成しているが、過去5年くらいの中長期トレンドで見た場合、時価はまだ底値圏から離脱したばかりの戻り初動にあり、業績変化率を考えれば押し目買いで報われそうだ。このほか、大日本塗料<4611>や東京鐵鋼<5445>などの一服場面も狙える。

 あすのスケジュールでは、4月の投信概況が午後取引終了後に発表される。海外では豪中銀の金融会合の議事要旨開示(5月開催分)、4月の中国小売売上高・工業生産高・固定資産投資・不動産開発投資、4月の英失業率、1~3月期ユーロ圏GDP、3月のユーロ圏貿易収支、5月ZEW景気予想指数などが注目されるほか、3月の米企業在庫、4月の米小売売上高、4月の米鉱工業生産・設備稼働率、5月のNAHB住宅市場指数など米国で重要指標が相次ぐ。なお、バーFRB副議長が米下院で議会証言を行う。ウィリアムズNY連銀総裁も討論会に参加予定。(銀)

出所:MINKABU PRESS

最終更新日:2023年05月15日 18時34分

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