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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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2497 ユナイテッド

東証G
814円
前日比
+39
+5.03%
PTS
814円
21:56 11/22
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
20.3 1.45 5.90 2.41
時価総額 329億円
比較される銘柄
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ワンプラ Research Memo(3):あらゆる壁を越えて誰もが楽しめるプロダクト・サービスを創造(2)


■会社概要

2. 事業内容
ワンダープラネット<4199>は名古屋を本社に、スマートフォンを中心としたスマートデバイス向けアプリ・ゲームの企画、開発、運営、販売を行うエンターテインメントサービス事業を展開している。主要タイトルには自社開発オリジナルタイトル「クラッシュフィーバー」(日本版・海外版)と「アリスフィクション」(世界同時運営)、協業の自社開発IPタイトル「ジャンプチ ヒーローズ」(日本版・繁体字版)があり、累計ダウンロード数は世界合計で「クラッシュフィーバー」は1,400万、「ジャンプチ ヒーローズ」は2,200万のヒット作品となっている。ビジネスモデルは、自社開発や協業パートナーと協力し、国内外へと事業を展開している。同社が提供するタイトルはユーザーが無料でダウンロードして楽しむことができ、アプリ・ゲーム内での一部アイテムの獲得や機能拡張を行う際や月額での課金が必要となるフリーミアムモデルとしている。なお、アプリ・ゲームの提供方法には、同社がプラットフォームを通じて直接ユーザーにサービス提供を行う「自社配信」と、協業パートナーを通じて行う「他社配信」がある。自社配信の場合は、ユーザーが購入したアイテム等の代金のうち、プラットフォーム利用にかかる手数料や協業パートナーへの収益分配額を控除した金額を同社が受領する。一方、他社配信の場合は、配信元が受け取った収益から同社が分配を受けており、LINE(株)が配信する「ジャンプチ ヒーローズ」が該当する。

同社の強みは、自社開発タイトルの全世界ヒットを実現できる体制である。創出タイトルの海外進出に際しては現地法人へ業務委託するケースが多いが、ソースコードを渡す関係上、ローカライズ等の過程でゲーム内容を改変される恐れがある。これに対し同社は、独自パブリッシングによる海外配信を業界に先駆けて行っており、企画・開発からリリース後の運営・プロモーションまでを一貫して行う体制が整備されている。これに加え、2022年9月に組織体制を変更しており、名古屋スタジオ、東京スタジオのスタジオ制を廃止し、ユニバーサルゲーム事業部及びグローバルマーケティング&クリエイティブ事業部を新設した。組織体制を変更し全社横断的な組織構造にすることで、拠点にとらわれず事業の強みを発揮できる体制の実現を目指す。

同社の成長の背景には、土台となる開発力は当然ながら、大手企業との協業が挙げられる。一例を挙げると、「クラッシュフィーバー」はユナイテッド<2497>との協業※による積極的なプロモーションがヒットに寄与した。また、「ジャンプチ ヒーローズ」は、協業相手のLINEが手掛ける漫画事業やLINEスタンプ事業による、独自の事前プロモーションにより、事前登録者数は50万人超、サービス開始から一週間で100万ダウンロード突破という実績を残すことができた。

※2022年5月にユナイテッドの子会社であるプラスユー(株)との業務提携を解消し、同社単独での運営に移行した。


ただし、大手企業との協業には利点も大きい一方、自社IP※(知的財産、版権)と比較して収益性が低下する欠点もある。これらはトレードオフの関係として、スマホゲーム各社が抱える課題である。同社は、中長期的な既存タイトルの運営・改善に加え、新たなタイトルの創出によって収益の多様化を進める方針だ。有力な自社IP(知的財産、版権)との連携による安定的なヒットタイトルの創出と、自社開発による高収益タイトルの創出の両輪により、売上はさらに拡大するものと弊社では見ている。

※Intellectual Propertyの略で、著作権等の知的財産権のこと。


(1) クラッシュフィーバー
同社オリジナルタイトル「クラッシュフィーバー」は、2015年7月に配信開始した「ブッ壊し!ポップ☆RPG」をコンセプトにしている。事前登録者数は11.5万人を突破し、公式Twitterフォロワー数は2023年4月時点で20万人超となるなど、同社初のヒット作品となっている。仮想世界をモチーフとした世界観を舞台に、画面をタップするだけの簡単操作で「パネルをブッ壊す」ことで得られる爽快感をセールスポイントとしている。また、最大4人まで協力できるマルチプレイにも対応している。2016年1月には、初めてのIPコラボとなる「初音ミク(雪ミク)」とのコラボキャンペーンも開催した。同タイトルは、2015年11月中旬頃よりセールスランキングが上昇し、2016年1月末の「初音ミク」コラボ以降、40~80位付近を推移する急拡大を見せた。また、同年5月には全国47都道府県でテレビCMを放映した。2016年後半には先行して展開に着手した繁体字版に続けて本格的な海外展開に着手し、最大15言語でのローカライズ対応により、アジア・オセアニア、北中米、南米、ヨーロッパ、アフリカでの配信を決定し、同年10月下旬からアジア地域での配信を開始した(現在は言語対応を繁体字と英語に集約)。台湾・香港でのセールスランキングで1位を獲得した実績もあり、同地域では「街を歩いている若者が誰しも知っているようなタイトル」に成長した。その後も人気アニメ等とのコラボを駆使しながらユーザー数を伸ばし、2020年10月に全世界1,400万ダウンロードを達成している。2022年5月には、協業パートナーのユナイテッドの子会社であるプラスユー(株)との業務提携を解消し、同社単独での運営に移行したことで同タイトルの収益性が向上している。

(2) ジャンプチ ヒーローズ
2018年3月にLINEとの協業タイトルとして配信開始した「ジャンプチ ヒーローズ」は、「週刊少年ジャンプ」の歴代キャラが一堂に会する強力なタイトルである。前作「クラッシュフィーバー」と共通して爽快感をセールスポイントとしており、タップするとプチっと潰れる手触り感にこだわり、週刊少年ジャンプのキャラクターを生かしたどの年齢層にも楽しめるコンテンツとなっている。リリース前の2018年2月末には、オリジナルLINEスタンプを30日間限定で無料配信するなど、LINEとの協業だからこそできる独自の事前プロモーションを行い、事前登録者数は50万人超、サービス開始から一週間で100万ダウンロード突破という実績を残した。その後、2018年8月に人気アーティスト「ゴールデンボンバー」を起用したテレビCMを開始、同年10月には400万ダウンロードを突破した。2019年にアジア圏への配信を開始し、2023年4月には世界累計2,200万ダウンロードを突破した。

(3) アリスフィクション
「アリスフィクション」は、「ヤミツキ光速パズルRPG」をコンセプトにした、かんたん爽快なハイスピードパズルバトルが楽しめるタイトルである。同社初のチャレンジとなる「世界同時運営」の自社開発オリジナルタイトルとして、2022年7月にリリースした。制限時間内により多くのパネルを消すことで、ゲームを有利に進めることができ、特定の条件で発動する必殺技の派手な演出による爽快感をセールスポイントとしている。メインストーリーでは、仮想空間「ALICE」を舞台に、魅力的なキャラクターがフルボイスで物語を繰り広げる。

(4) その他タイトル
その他タイトルとしては、2020年9月に(株)サムザップとの協業タイトルとして配信開始した「この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ」は人気アニメ「この素晴らしい世界に祝福を!」のキャラクターが登場するRPGで、同年11月には繁体字版が100万ダウンロードを突破したが、同タイトルは2022年11月にサービス提供を終了した。また、サイバーエージェント等との協業で2022年1月にリリースした受託開発タイトル「テクノロイドユニゾンハート」を運営している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 欠田耀介)

《YI》

 提供:フィスコ

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