貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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4661 オリエンタルランド

東証P
3,415.0円
前日比
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PTS
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14:00 11/22
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単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
46.9 5.81 0.41 7.46
時価総額 62,100億円
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ゲーム株に集中投資で成功した裏に、もう1つの「集中の技」

すご腕投資家に聞く「銘柄選び」の技 ゆずさんの場合~第2回

登場する銘柄
ガンホー・オンライン・エンターテインメント<3765>、MIXI<2121>、ブランジスタ<6176>

文/福島由恵(ライター)、編集・構成/真弓重孝(株探編集部)

■ゆずさん(ハンドルネーム・30代・男性)のプロフィール:
2012年に300万円を元手に株式投資をスタートし、いきなり高値掴みで50万円の損失を食らうが、あきらめずに再チャレンジへ。最後の望みをかけて集中投資したガンホー<3765>で大当たりし、以降は幼いころからハマっていたゲームの銘柄に特化した投資法で大躍進する。14年には早々と億り人を達成、15年からは専業投資家に転身した。前半の資産形成期は中小型株中心、現在は大型株中心で安定成長を目指した投資を行っている。基本はこれぞと思う銘柄を天井までバイ&ホールドし、利益の最大化を目指す。最近はエンターテインメント銘柄の投資にも情熱を注ぐ。

第1回「ゲーム株に集中し、たった2年で億り人に、大きな負けは1回だけの理由」を読む

現在、すご腕投資家として活躍する人も、当然ながら初心者や初級者の時があり、その期間には様々な迷いや挫折を経験している。

今回登場中のゆずさん(ハンドルネーム)も例外ではない。初心者のころは、いきあたりばったりの冴えない投資を行い、パッとしない成績に甘んじる日々だった。

だが、そんなゆずさんにある出来事が起こる。これをきっかけに、今の勝ち技であるゲーム株への集中投資にかじを切ることに。結果、2年で億り人達成という超特急出世を現実のものとした。

その原動力の1つがゲーム株に集中投資したことだ(前回記事)。一般的にはリスクが高いとされる集中投資で成功したのには、ゆずさんが別の「集中」を高めたことがある。

今回は、ゆずさんを急成長させるに至ったその経緯について見ていく。

50万円ショックで覚醒

2012年に株式投資を始めたゆずさんを覚醒させることになったのが、1日で50万円を吹き飛ばしてしまった大事件だった。当時の投資資金は300万円だったため、失った額は全体の6分の1を占める規模。本人にとっては大ヤラレだった。

この悔しさが、その後のゆずさんの強さを引き出す原動力となった。リベンジ戦の最初の相手は、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>。同社株に資産のほとんどの230万円をつぎ込み、3倍超の800万円に膨らました。

この成功の下敷きとなったものに、投資を始めて以降、経験してきた心の変化がある。

買わなければ利益は得られない

投資と無縁だったゆずさんを、投資の世界に導くきっかけとなったのは、アベノミクスの盛り上がり。これを機に資産運用に対する好奇心が生じ、取り組んでみたいと思うようになった。

興味を持ったのが、自分も大好きなディズニーリゾートを運営するオリエンタルランド<4661>(以下、OLC)だ。何といっても株主優待のディズニーランドの入場パスポートが魅力的だった。

しかし、OLC株では一銭の利益も得られなかった。当時の同社株は、最低単元を買うのに70万~80万円程度必要だった。「初心者の自分が、いきなりこんな大金を投じていいのか」と戸惑っていたところ、同社株はぐんぐんと上昇していく。再び株価を見た時には、1~2カ月しか経っていないのに、30%以上も跳ね上がっていた。

■オリエンタルランドの週足チャート(11年1月~)
【タイトル】

注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同


「あの時買っていれば」。そう悔やんでも、時すでに遅し。当然ながら株は眺めているだけでは、何のリターンも得られない。OLC株の上昇に乗り損なったしくじりから、「リスクを取らないリスク」を痛感したゆずさんは、早速、株購入の行動に出ることにした。

初めはチマチマ投資で満足

ところが、始めたのはいいが、その手法はざっくばらんに言えば「超テキトー」なもので、知っている銘柄に、さしたる戦略もなく飛び乗る手法だった。ただ、アベノミクス相場の始動とほぼ時を同じくして始めたので、相場上昇の波に乗ることができた。

出だしがビギナーズラックに恵まれたのは、この時は、「ちょっとリッチになれればいい」と数千円から1万円程度の含み益が乗ったところで、利確していたこともある。

しかし、小さな金額でもリターンを立て続けに獲得すると、つい山っ気が出てしまうのが人間の性。ある日、「Yahoo!ファイナンス」で公表される「値上がり率ランキング」を眺めていたゆずさんは、ふと、「この上昇率トップ銘柄に飛び乗れば、1日で何十万も儲けられるのでは」と欲が膨らんだ。

勢い乗じて、業績や事業モデル、そして適正な株価水準なのかといった押さえるべき項目をろくに調べないまま、翌営業日には買い注文ボタンを押してしまっていた。銘柄名は覚えていないが、当時人気のネット関連だったようだ。いくらアベノミクス相場の初動のような好機でも、あらゆる銘柄が連騰することにならないのは言わずもがな。

前日急騰で賑わったその株は、反動で一気に20%近く下落。この急落をもろに被弾したゆずさんは、50万円をあっという間に吹き飛ばしてしまう。

損の怖さを知って、まじめに決算書に向かう

凹みまくったゆずさんではあったが、同時に「このまま引き下がるわけにはいかない」というリベンジ精神も芽生えていく。「あと1回だけやってみて、それでもだめなら潔く退場しよう」。そんな気持ちで再チャレンジに打って出たのが、幼い頃からハマり続けていたゲームを手掛けるガンホー<3765>だった。

「今度は、決算書をしっかり読み込もう」。損する怖さを知ったゆずさんは、テキトー投資はやめて心を入れ替えることに。初めて業績を見極める作業に取り組み、目に留まった1つが、ガンホーが13年2月に発表した12年12月期の通期決算だった。

その決算には、ちょうど1年前に発売されたタブレット用のゲームアプリの『パズル&ドラゴンズ』の売り上げが反映された好業績が示されている。内容を吟味しながら、ゆずさんは、自分でもスマートフォンを通じてお気に入りのゲームであったことから、「ユーザー数はもっと伸びていく」との確信を強めていった。

■『株探プレミアム』で確認できるガンホーの通期業績の成長性推移
【タイトル】

決算説明会で公表された業績の詳細や、社長のメッセージなども注意深く観察してみる。「業績はまだ伸びる」と判断し、翌日、寄り付きから運用資金をほぼ全額投入する形で買い出動へ。この繊細かつ大胆な判断が日の目を浴びて、時間の経過とともに株価は勢いよく上昇していった。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。



 

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