新興市場銘柄ダイジェスト:TORICOは大幅に4日ぶり反落、M&A総研HDが上場来高値
<9552> M&A総研HD 10760 +760
上場来高値。一部メディアが「世界で企業のM&A(合併・買収)が減っている。金融情報会社リフィニティブによると1~3月のM&Aの取引総額は約5900億ドル(約78兆円)と前年同期比4割減った」と報じる一方、「対照的に低金利が続く日本は8割増えた」と伝えたことが買い手掛かりとなっている。国内のM&A市場の拡大は業績の押し上げ要因になるとの期待から買われているようだ。
<4414> フレクト 2184 +400
ストップ高。23年3月期の営業利益予想を従来の2.01億円から2.61億円(前期実績2.56億円)に上方修正している。旺盛な大手企業のDX支援の引き合いを背景に想定以上に案件獲得が進んだため。品質担保のために開発リソースのコストを余剰に確保しており、売上増に伴う開発コストの増加が抑制されたことも利益を押し上げる見通し。減益予想が一転して増益確保となったことが好感され、買いが膨らんでいるようだ。
<7138> TORICO 1550 -385
大幅に4日ぶり反落。朝高で始まった後、利益確定売りに押されてマイナスに転じている。前場終了時点で東証グロース市場の値下がり率1位。TORICO株は13日に直近安値(1165円)を付けたが、17、18日には連日で前日終値比20%超の上げを演じるなど短期間に急伸。本日も買いが先行していたが、年初来高値(2299円)手前の水準では利益確定売りや戻り売りが優勢となり、徐々に下げ幅を広げている。
<6182> メタリアル 1487 +100
大幅高。ロボットベンチャーのドーナッツ ロボティクス(東京都港区)と協業し、対話型AIチャットボッド「ChatGPT」を高齢者向けにチューニングし、見守りロボットに搭載すると発表している。受付ロボット「cinnamon」に高齢者向けChatGPTを搭載することで、高齢者が持つ孤独感を最新のテクノロジーで解消し、高齢者の幸福感と生活の質の向上を目指す。
<4055> ティアンドエス 2019 +128
大幅に続伸。自社の先進技術ソリューションカテゴリーが独自に提案した画像認識AIアルゴリズムが、国内大手精密機器メーカーが製造販売する外観検査装置に採用されると発表している。顧客に対して技術的有効性を示してきた結果、従来の手法よりも高精度な部品位置決定を実現したという。画像認識AIアルゴリズムの拡販が期待できるとの見方から買いが入っているようだ。
<2987> タスキ 1028 -11
3日続落。SaaS事業などを展開する子会社ZISEDAI(東京都港区)が土地仕入管理サービス「TASUKI TECH LAND」で対話型AIチャットボッド「ChatGPT」を活用したプログラムの実装を開始したと発表している。OCRと文脈を読み取って文章生成が可能なChatGPTを組み合わせることで紙媒体情報のデータ移行がスムーズ化し、TASUKI TECH LANDの導入障壁を下げることにつながるとしている。
《ST》
提供:フィスコ