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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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9990 サックスバー

東証P
912円
前日比
+3
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業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
10.8 0.94 3.29 26.37
時価総額 272億円
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【村瀬智一が斬る!深層マーケット】PBR1倍割れや制度変更に絡む銘柄への物色強まるか


「PBR1倍割れや制度変更に絡む銘柄への物色強まるか」

●銀行株の本格リバウンドを見極め

 欧米の金融システム不安が和らぐなか、日経平均株価はリバウンド基調を継続し、節目の2万8000円を回復した。決算期末による配当再投資の特殊要因はあったものの、日経平均株価が配当落ち分を吸収したことは、センチメントの改善につながる。金融システム不安が完全に払しょくされたわけではないが、次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で2023年末のターミナルレート予想に到達するとみられることから、インフレ抑制に向けた米連邦準備理事会(FRB)の利上げに関しては打ち止め観測が高まってきている。

 米国市場では半導体関連株を買い戻す動きがみられ、ナスダックは2月半ば以来の水準を回復。VIX指数が足もとで3月の金融不安が強まった急伸前の水準まで低下してきており、金融市場の落ち着きとともに、過度に売り込まれていた銘柄への買い戻しが期待される。もっとも、メガバンクの戻りの鈍さは気掛かりではある。海外のヘッジファンドは世界の銀行株のロングを外し、ショートに傾けたとみられている。銀行株は反発の動きを見せているが、ショートカバーが強まる水準ではなく、本格的なリバウンドにつながるかを見極めることになろう。

 物色としては新年度相場入りとなるなか、東京証券取引所による改善要請を背景に、PBR1倍割れ銘柄をめぐって株価対策への期待が高まってこよう。また、こども家庭庁の発足、 自動運転「レベル4」の公道走行や賃金のデジタル払いの解禁など、制度変更に絡む銘柄なども物色対象として意識されよう。

 一方で、政府は国際的な安全保障をめぐる環境が厳しさを増す中、先端半導体の製造装置23品目を輸出管理の対象に追加すると発表した。これを受けて半導体関連では強弱感が対立しそうだ。

●今後、活躍が期待される「注目5銘柄」

◆ミライアル <4238> [東証S]
半導体シリコンウエハー容器の製造を手掛け、300ミリ容器でシェア首位。3月8日に発表した2023年1月期の連結営業利益は前年同期比29.5%増の24億円で着地した。プラスチック成形事業では、購入部材費の高止まりや労務費・減価償却費の増加があったものの、旺盛な半導体需要を背景に工場稼働率の維持、生産性の向上を図ったことが営業増益に貢献した。株価は昨年12月安値の1369円をボトムにリバウンド基調を継続しており、13週、26週移動平均線を支持線に変えている。目先は52週線突破による一段のリバウンドに期待。

◆レゾナック・ホールディングス <4004> [東証P]
2023年1月に昭和電工と昭和電工マテリアルズが統合。統合により事業モデルも大きく変わり、売り上げの3割を半導体事業が占める。2023年12月期第1四半期(1-3月)は半導体・電子材料部門で原材料価格高騰等の影響を受け、連結営業損益は140億円の赤字を見込む。構造改革を推進するため、ライフサイエンス事業はアライアンスを含めた再編を検討している。株価は3月16日安値の2021円で底入れしリバウンドを見せている。2170円水準に位置する13週、26週線に差し掛かっており、両線突破から一段の上昇に期待したい。

◆東海理化電機製作所 <6995> [東証P]
トヨタ系の自動車部品メーカー大手。スイッチ、シートベルトなどを手掛け、スマートフォンで車両を施錠・解錠するデジタルキーも開発。「モノ売り」の一本足にとどまらず、デジタルキーを活用したサービスで稼ぐ「コト売り」の事業モデル構築を模索している。株価は3月10日の1705円を直近高値にスピード調整。75日、200日線にサポートされる形で切り返し、足もとは上値抵抗線として意識されていた25日線を突破してきた。

◆アイサンテクノロジー <4667> [東証S]
測量・土木ソフトが主力、高精度3次元計測システムに強みを持つ。4月1日に改正道路交通法が施行され、自動運転「レベル4」の公道走行が解禁される。政府は2024年度にも新東名高速道路の一部に自動運転車用のレーンを設置するとも報じられており、同社は自動運転関連の一角として注目される。株価は強いトレンドを形成し、2019年8月以来の水準を回復してきた。急ピッチの上昇に対する過熱感は警戒されるものの、18年10月高値4175円を意識したトレンド形成に期待したい。

◆サックスバー ホールディングス <9990> [東証P]
女性用バッグや財布の小売り専門チェーン。東京デリカなどグループ6会社を擁し、全国約600の店舗と直営オンラインストアを展開する。3月2日に発表した東京デリカの2月の既存店売上高は前年同月比57.3%増となり、12カ月連続でプラス成長。株価はこれを受けて3月3日に897円まで買われたが、その後は調整を継続。しかし、下値支持として意識されていた730円水準で底入れし、足もとで25日、75日線を上放れてきた。売り一巡からの出直りで一段のリバウンドに期待。

(2023年3月31日 記)


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