スカラ Research Memo(6):2023年6月期第2四半期累計はM&A効果により大幅増収、営業利益は黒字転換
■業績動向
1. 2023年6月期第2四半期累計の業績概要
スカラ<4845>の2023年6月期第2四半期累計の連結業績(継続事業ベース)は、売上収益で前年同期比52.7%増の6,504百万円、営業利益で140百万円(前年同期は78百万円の損失)、税引前利益で120百万円(同87百万円の損失)、親会社の所有者に帰属する四半期利益で90百万円(同72百万円の損失)となった。
売上収益は、カスタマーサポート事業のみ減収となったが、IT/AI/IoT/DX事業を中心にその他の事業は増収となり、会社計画を達成した。IT/AI/IoT/DX事業の増収の大半は2022年6月期第4四半期から加わったエッグの寄与によるものだが、既存事業ベースでも増収となった。なお、2022年6月期第4四半期から日本ペット少額短期保険による保険事業も加わっており、M&A効果で20億円弱の増収効果があったと見られる。
営業損益は、投資・インキュベーション事業の損失が一時費用も含めて縮小したことに加え、IT/AI/IoT/DX事業、人材・教育事業、EC事業が増益となり、カスタマーサポート事業及び保険事業の損失をカバーした。IT/AI/IoT/DX事業の増益分の大半はエッグの寄与によるもので、既存事業は横ばい水準であったと見られる。なお、会社計画の400百万円に対して260百万円の下振れとなったが、IT/AI/IoT/DX事業でのシステム共創開発案件増加による人件費及び外注費の増加、人材・教育事業及び投資・インキュベーション事業での新規サービス先行投資費用の増加、保険事業での中長期的な成長を目的とした事業構造改革費用の増加などが主因となっている。投資事業有価証券に係る損益やM&A関連費用、子会社の本社移転費用などの一時費用を控除したNon-GAAPベースの営業利益は前年同期比116.5%増の140百万円であった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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提供:フィスコ