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7685 バイセル

東証G
4,560円
前日比
-210
-4.40%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
29.8 6.74 0.66 547
時価総額 667億円

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【和島英樹のマーケット・フォーキャスト】 ─低PBR銘柄が物色の中心に、2ケタ連続増益企業にも注目!


「低PBR銘柄が物色の中心に、2ケタ連続増益企業にも注目!」

● FOMCで利上げ打ち止め感が出るか?

 3月の東京株式市場は外部環境をにらんで上値は重いものの、下値は限定的となりそうだ。米金融引き締めの長期化観測や景気失速懸念が、引き続き上値を抑える要因となる。一方、コロナ禍に伴うマスク着用の弾力化による一段の経済再開期待や、植田新日銀総裁への警戒心の後退などが手掛かりとなりそうだ。日経平均株価の予想レンジは2万6500円~2万8000円。

 米国の主なスケジュールは、2日にISM製造業景気指数、4日にISM非製造業景気指数、10日に雇用統計、14日に消費者物価指数(CPI)、15日に小売売上高、21日~22日にFOMC(米連邦公開市場委員会)などとなっている。

 FOMCでは利上げの打ち止め感が出るかがポイントとなる。前哨戦である雇用統計やCPIへの関心が引き続き高い。このほか、10日に日銀金融政策決定会合の結果発表、先物・オプションの特別清算指数算出日(メジャーSQ)、16日にECB理事会が予定されている。なお、次回の日銀金融政策決定会合は4月27日~28日に予定されており、今回の3月会合が黒田現総裁(任期4月8日まで)の出席する最後の会合となる。政策変更はない、というのがコンセンサスだ。

 また、4月に日銀新総裁となる植田和男氏(元日銀審議委員)は初の学者出身者の起用として、手腕を疑問視する声がある。しかし、2000年8月に当時の速水総裁が、経済失速の要因となったゼロ金利解除を決めたときに審議委員として反対票を投じた2名のうちの1人である。また、自らがかつて株式投資を実践した経験もある。実態に即した経済への理解が高いとみられる点は期待要因だ。

 国内では新型コロナウイルス感染症の分類が5月8日に季節性インフルエンザ並みの「5類」となるのを前に、3月13日からコロナ対応でのマスク着用が個人の判断に任される。経済活動の一段の活発化が進む可能性もある。訪日外国人も着実に増加しており、高島屋 <8233> [東証P]、JR東海 <9022> [東証P]、ANAホールディングス <9202> [東証P]を始めとした関連銘柄に対する関心は引き続き高い。

●改善策求められるPBR1倍割れ企業

 物色の流れは、引き続き低PBR銘柄が中心となりそうだ。繰り返し開催されている「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議」では、PBR1倍未満の企業に改善策を求める動きがあり、3月にも具体的に開示される可能性がある。主力どころでは日本製鉄 <5401> [東証P]などの鉄鋼、三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]を始めとした金融、日本製紙 <3863> [東証P]といった紙パルプ、三菱ケミカルグループ <4188> [東証P]などの化学といった業種にPBR1倍割れ銘柄が多い。

 権利付き最終売買日は3月29日となる。好配当銘柄に関心が向かうが、今回は株式分割も多く実施される。来年1月からの新NISA(少額投資非課税制度)のスタートをにらんだ動きでもある。3月末割当で大幅分割を実施する東京エレクトロン <8035> [東証P]、ファナック <6954> [東証P]、ダイフク <6383> [東証P]、オリエンタルランド <4661> [東証P]、信越化学工業 <4063> [東証P]、ディスコ <6146> [東証P]などは、中長期的な観点から注目をしておきたい。

 3月期の第3四半期決算では、鉄スクラップをリサイクルして鉄を再生する電炉株の好業績が目立っていた。短期的には原料と販売価格のスプレッドの改善が寄与しているものだが、高炉に比べて二酸化炭素(CO2)の排出が少ない電炉は世界的にも見直されている。需要の今後の拡大も期待され、東京製鉄 <5423> [東証P]、大和工業 <5444> [東証P]、合同製鐵 <5410> [東証P]、中部鋼鈑 <5461> [東証P]などには押し目買い妙味がありそうだ。いずれも低PBRでもある。

 また、12月期決算企業が今年1年間の業績見通しを公表している。今回の12月期決算企業で前・今期連続での営業利益2ケタ増益をチェックすると、工作機械のDMG森精機 <6141> (前期70%増益・今期21%増益予想)、終末期ケアを行う日本ホスピスホールディングス <7061> [東証G](前期60%増益・今期56%増益予想)、炭素製品大手の東海カーボン <5301> [東証P](前期65%増益、今期11%増益予想)、ハイクラス転職のジェイエイシーリクルートメント <2124> [東証P](前期21%増益・今期10%増益予想)、出張買取のBuySell Technologies<7685>(前期60%増益・今期23%増益予想)などがある。

(2月24日 記/次回は4月2日配信予定)

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