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9215 CaSy

東証G
1,070円
前日比
+22
+2.10%
PTS
1,072円
21:12 11/22
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
8.92
時価総額 20.2億円
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CaSy Research Memo(5):2022年11月期は顧客基盤の成長と価格改定により増収増益


■業績動向

1. 2022年11月期の業績概要
CaSy<9215>の2022年11月期(2021年12月-2022年11月)の業績は、売上高で前期比170百万円増の1,335百万円(同14.6%増)、営業利益は同34百万円増の33百万円、経常利益は同27百万円増の22百万円、当期純利益は同6百万円増の9百万円と売上高・利益ともに前期を上回った。定期UU数の増加に伴う顧客基盤の成長と第3四半期からの価格改定により、売上高は前年同期比14.6%増の成長となり、加えて、価格改定により粗利率が改善されたことに伴い、売上総利益も前年同期比15.8%の増加となった。コロナ禍の影響があるなか、顧客基盤の拡大によるサービス依頼数の増加や価格改定が売上総利益を押し上げ、営業利益は前期比34百万円の増加となった。

第4四半期においては緊急事態宣言などの行動制限は解除され、景気に持ち直しの動きが期待されたものの、依然として先行き不透明な状況が続いている。このような状況の下、同社は2022年6月1日より家事代行サービス価格を改定した。サービス料金における定期サービスとして、これまでの価格と比較して1週間に1度(~2時間)が151円増の2,560円、2週間に1度が151円増の2,670円、4週間に1度が151円増の2,780円、1週間に1度(1~1.5時間)が150円増の2,900円、単発スポットは150円増の2,900円と150円前後の値上げに対し、オプション料金における鍵預かりサービスは、2円増の1,080円とほぼ変わりはない。

四半期ごとの営業損益は、2019年11月期第1四半期の損失51百万円から、2020年11月期第3四半期以降徐々に赤字幅が縮小されてきたが、2022年11月期第2四半期まで赤字は継続していた。しかし、顧客基盤の成長と同第3四半期からの価格改定が功を奏し、同第3四半期は20百万円となり損益分岐点を超え、同第4四半期も22百万円の利益を出し年間の営業利益が初めて黒字に転換した。

同社はこれまで、テクノロジーを活用した独自の仕組み構築による業務効率化・合理化によりコストの削減に努め、キャストへは業界でも高い水準の報酬の還元及び顧客へのリーズナブルなサービス価格の維持に取り組んできた。昨今、介護・福祉現場で働く職員の処遇改善を目的とした賃上げ等が実施されるなか、同社でも品質維持の観点から、キャストへの報酬の増額を実施した。

2. 財務状況
2022年11月期末(2022年11月末)における流動資産は400百万円となり、前期末比168百万円増加(同72.5%増)となった。これは主に、上場に伴う増資により現金及び預金が158百万円増加したこと、サービス件数増加に伴い売掛金が10百万円増加したことによる。固定資産は、前期末比4百万円増加の42百万円(同11.5%増)となった。これは主に、DX事業推進に伴うソフトウェア開発により、無形固定資産が17百万円増加したことによるものである。この結果、2022年11月期末における総資産は443百万円となり、前期末比172百万円増加した。

流動負債は前期末比6百万円増加の154百万円(同4.4%増)となった。これは主に、取引規模の拡大に伴い買掛金が4百万円増加したこと、未払金が8百万円増加したことによるもの。固定負債は70百万円となり、前期末から変動はない。この結果、同期における負債合計は同6百万円増加の224百万円(同3.0%増)となった。

純資産合計は前期末比166百万円増加の218百万円(同317.7%増)となった。これは主に上場に伴う増資により資本金が77百万円、資本剰余金が77百万円増加したことなどによる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)

《YI》

 提供:フィスコ

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