貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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4568 第一三共

東証P
4,435円
前日比
-48
-1.07%
PTS
4,440円
21:19 11/22
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
37.3 5.17 1.35 21.97
時価総額 86,351億円
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【植木靖男の相場展望】 ─業種より個別物色に歩あり!


「業種より個別物色に歩あり!」

●日米株価の方向性の違いが鮮明に

 日経平均株価は2023年に入って順調に戻り相場に入っている。肝となる水準は2万7500円~2万7700円処。2月6日にはこの水準に届いたが維持できず、9日の2万7424円まで小幅調整し、投資家心理が弱気に転換する節目の2万7500円をいったん割り込んだ。ひやっとする場面だったが、週末10日は反発し再び肝となる水準に戻している。ここを上抜けば、2万8000円はおろか2万9000円も達成できそうだ。

 ところで、昨年末には多くの市場関係者が新年1~2月の急落を予想していた。古くから“多数派は少数派に敗れる”というのが定説。案の定、1月大発会後から大幅反発態勢に入った。相場では中長期はともかく、短期的には少数派が優位なことが多い。だとすると、現在はどうか。弱気筋の一部は宗旨替えしつつあるが、依然として警戒的である。よって、今後の株式市場はなお上値を指向するとみてよさそうだ。

 さて、東京市場はここへきて米国株に連動しているかにみえるが、徐々に微妙な違いが表れてきている。つまり、日本株が独自の値動きを始めている。欧米と日本の金融政策は真逆であるから、これは当然であろう。今後はさらに株価の方向性の違いが鮮明になりそうな予感がする。

 とはいえ、米国株の動向は気にせざるを得ない。その行方を大きく左右するのが、米国が抱える高インフレ問題だ。12月の米雇用統計で容易にインフレは収束しないことがはっきりした。雇用とインフレ収束を両立させる“正解”は米連邦準備制度理事会(FRB)ですら定かでなく、先行きは霧の中にある。賃金が下がらなければインフレは続く。また、失業率が上昇しなければ賃金は下がらない。この2点を見極めたい。

●物色される業種は限られてくる

 現在の株価上昇機運の中で、当面の物色対象をどうみたらよいのか。目下、決算発表が本格化しているなかで、当然のことながら業績悪化もしくは収益見通しを引き下げた銘柄は敬遠される。景気の先行きに不透明感が増している局面では、物色される業種はかなり限定されてしまう。市場は個別物色という形に逃げ込むしかないし、それは正しいのであろう。

 このような観点からピックアップすると、収益回復が目立つインバウンド関連、国際商品高が追い風となる 非鉄金属関連、物色に困った時に頼りになる 医薬品 海運株、さらに成長性の高いDX(デジタルトランスフォーメーション)関連株などが折に触れて注目されよう。

 これらの中で注目したいのは、まず非鉄金属関連の住友金属鉱山 <5713> [東証P]だ。ニッケルの市況高に加え、ここジリジリと金価格が上昇している。1オンス=2000ドルに乗せてくれば“金一色”となろう。所有する菱刈鉱山の埋蔵量が注目されよう。

 次いで日本製鉄系で、フェロニッケル国内最大手の大平洋金属 <5541> [東証P]。仕手株のイメージが強い。久しぶりに動意をみせてくるか。

 また、物色に困ったときに目が向く業種は一時は海運株だったが、いまは医薬品株だ。第一三共 <4568> [東証P]に注目したい。チャートも悪くない。

2023年2月10日 記

株探ニュース

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