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5352 黒崎播磨

東証P
2,389円
前日比
-39
-1.61%
PTS
2,399.8円
22:06 11/21
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
6.5 0.90 4.40 14.05
時価総額 871億円
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【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─鉄が浮かんで木の葉が沈む、「鉄鋼株高」に乗る!


「鉄が浮かんで木の葉が沈む、『鉄鋼株高』に乗る!」

●鉄鋼関連の上昇は市場復活の狼煙?

 「石が浮かんで木の葉が沈む」「石が流れて木の葉が沈む」――こんな名言をお聞きになったことがあるだろうか。

 私はこれを、「鉄が浮かんで木の葉が沈む」と言い換えている。株式投資の観点からは、この方がしっくりくるからだ。

 もちろん、鉄の原料は「鉄鉱石」なのだから、石の一種ではあるのだが、鉄と言い換えた方が分かりやすくなる。

 この言葉、滅多に使うことはないのだが、時々使いたくなる局面が訪れる。いまもそうだ。 鉄鋼関連株が軒並み上昇中だからだ。

 ただ、「石が浮かんで木の葉が沈む」状況は、投資の世界では好ましい意味だけでなく、逆の意味も含まれている。上昇相場の最終局面が訪れつつある――こんな意味を持つ。

 石のように重たいものが浮かぶのだから、すでに上がるべき銘柄は上がりきっており、残った石も浮かび始めるとなると、いよいよ相場も終わり。理論的にはこうなるからだ。

 この点、いまはどうなのか。相場の最終局面ではない、と言える。チャートを見てもらえば分かるように、日経平均株価の月足チャートは2021年2月から上値を切り下げる形で保ち合いが続き、それはすでに丸2年に及んでいる。

 米国市場にしても22年の年初から下落に転じ、いまなお回復に手間取っているし、ナスダックとてまだ底値圏で低迷中だ。

 こんな状況で「石」や「鉄」が浮かんだとしても、それは相場の最終局面どころか、市場復活の狼煙と言いたいくらいだ。

●ゼロコロナ転換の中国経済の回復が鉄鋼を呼び寄せる

 では、なぜ鉄鋼やその周辺株は浮上を開始しているのか。中国の「ゼロコロナ政策の大転換=解除=放棄」によるものといえる。

 中国の強力な行動制限が同国の経済を著しく痛めていたのは明らかだ。それを止めたのだから、人流が盛んになるばかりか、消費活動はもちろん、製造業もコロナ禍前の稼働水準を目指すことになる。

 それが中国経済の成長率をどの程度押し上げるのか? 正確な予測など不可能だが、中国国内だけでなく、世界中から鉄鋼、その周辺鋼材を呼び寄せるのは間違いない。

 そのため、すでに上昇を開始している鉄鋼関連株ではあるが、今後も上昇が続く中で、目先押し目が入る可能性も高いと見てよく、それを見逃さないようにしたい。

 具体的な銘柄としては、もちろん鉄鋼最大手の日本製鉄 <5401> [東証P]、そして最近超人気芸人のサンドウィッチマンのお2人を起用したCMを放映し始めたJFEホールディングス <5411> [東証P]がまずは魅力的だ。

 鉄鋼を製造するのに不可欠な耐火レンガなどの耐火物の製造では、黒崎播磨 <5352> [東証P]、ヨータイ <5357> [東証P]がある。ともに株価は連騰中なので手掛けにくいが、今後予想される小反落を狙いたい。

 自動車用鋼材で世界首位級にランクされる大同特殊鋼 <5471> [東証P]は、収益が自動車生産の台数に左右されるが、今後は自動車生産の復調が見込めるため、株価はスローペースながら続伸する確率が高いと見てよい。

 鉄鋼商社にも目を向けておくと、阪和興業 <8078> [東証P]がある。株価はまだ3500円~3800円の保ち合い圏を脱する兆しを見せたところであり、注目だ。

 最後に、鉄鋼から離れて日本空港ビルデング <9706> [東証P]を。12月の外国人旅行者の来日は100万人を超えた。この会社は羽田空港の家主。訪日客の増加は利益増となるため、株価も続伸する確率は高いと見るのが自然だ。

2023年1月20 日 記

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