キャリアリンク Research Memo(8):将来的に配当性向30%の水準を目指す
■株主還元策とSDGsへの取り組み
1. 株主還元策
キャリアリンク<6070>は株主還元策として、配当金と株主優待制度を導入している。持続的な成長を図るための事業展開と経営基盤強化のために必要な内部留保を確保しつつ、経営成績並びに経営全般を総合的に判断し、適正で安定した配当を継続実施していくことを配当の基本方針としている。2023年3月期の1株当たり配当金については、前期比10.0円増配の50.0円(配当性向13.4%)と3期連続の増配を予定している。また、今後についても増配を継続し、将来的には配当性向で30%の水準を目指していく方針を明らかにしている。
株主優待制度では、毎年9月末の株主に対して保有株式数及び保有期間に応じてQUOカードを贈呈する。具体的には、現状(2022年11月以降)次ページの「株主優待内容」のとおりであり、100株以上200株未満で500円相当、200株以上500株未満で1,000円相当、500株以上で2,000円相当を贈呈する。なお、長期保有への優待内容を拡充しており、3年以上継続保有している株主については、200株以上300株未満で2,000円相当、300株以上400株未満で3,000円相当、400株以上500株未満で4,000円相当、500株以上で5,000円相当のQUOカードを贈呈している。
2. SDGsへの取り組み
同社は、企業理念である「すべての人に働くよろこびを」を原点として、SDGsへの取り組みを推進している。雇用の拡大や様々な業種及び働く機会の提供等を通じて、持続可能な社会への貢献を果たしていくことが重要な経営課題であると認識し、サステナビリティに積極的に取り組んでいる。
女性の活躍推進・両立支援については、ライフワークバランスを推進している。在宅勤務制度のほか、短時間勤務・地域限定勤務・業務限定勤務などの多様な働き方に対応している。また、有給休暇取得の推進、部署単位でのNO残業デーも導入している。このような取り組みが評価され、2022年10月に「えるぼし」※で最高位の「認定段階3」を取得した。今後も事業活動を通じて、女性やシニア層など就業機会を求める人々に様々な就業機会を提供することで、持続可能な社会の実現に貢献していく。
※厚生労働省による女性活躍推進企業の認定マーク。女性活躍推進法に基づき、一定基準を満たし、女性の活躍促進に関する状況などが優良な企業を認定する制度。同社は「採用」「継続就業」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の5つの項目すべての基準を満たしている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《SI》
提供:フィスコ