本日の注目個別銘柄:ヤーマン、ネオジャパン、オービスなど
<6630> ヤーマン 1527 +157
急伸。前日に上半期決算を発表、営業利益は53.7億円で前年同期比36.7%増となり、11月16日に上方修正した水準で着地した。通期予想の100億円、前期比45.3%増は今回も据え置いた。中国市場におけるEC販売が非常に好調に推移、海外部門の収益拡大が好業績を牽引する形に。一旦出尽くし感が先行する場面もあったが、今後は中国の「ゼロコロナ」政策緩和も追い風とみられ、通期上振れを意識する展開に。
<3921> ネオジャパン 1080 +93
大幅反発。前日に第3四半期決算を発表。累計営業利益は9.6億円で前年同期比3.0%減となった。通期予想の10.9億円、前期比12.3%減は据え置き。業績数値にサプライズは乏しいものの、5-7月期は急失速する形となっていたため、安心感につながっているようだ。また、創立30周年記念配当の実施を発表。年間配当金は従来比1円増配の20円、前期比6円の増配となる。
<7827> オービス 1092 -96
大幅反落。前日に22年10月期決算を発表。営業益は7.7億円で前期比3.4倍、9月30日に上方修正した水準の7.3億円を上振れた。一方、23年10月期は4.6億円で同40.7%減を見込む。前日には期待感が先行したこともあり、ネガティブな反応が強まった。なお、配当方針の変更を発表、23年10月期は前期比5円増の45円配を計画しているほか、中計では27年10月期営業益10億円以上を目指す方針。
<3402> 東レ 773.9 +50.3
大幅続伸。米航空大手ユナイテッド航空では、ボーイング製の中型機「787」を最大200機発注したと発表している。米国の航空会社による中大型機の発注機数としては過去最大となるもよう。「787」は炭素繊維を採用しており、同社にとっても、「787」向け炭素繊維の拡大が期待される形のようだ。コロナ禍からの旅行需要回復に伴い、今後も航空機需要の増加傾向は続いていくとの見方に。
<8079> 正栄食 3835 -305
大幅続落で下落率トップ。前日に22年10月期の決算を発表、営業利益は37.5億円で前期比10.3%減となり、従来計画の35億円をやや上回る着地に。ただ、第3四半期までの前年同期比3.1%減からは減益率が拡大する状況となっている。また、23年10月期は30億円で前期比19.9%減と連続2ケタ減益の見通しに。原料調達コスト・エネルギーコスト上昇分の販売価格への転嫁には時間がかかるとみているようだ。
<6460> セガサミーHD 1963 +84
大幅続伸。前日には東海東京証券が投資判断「アウトパフォーム」、目標株価2400円で新規にカバレッジを開始し、引き続き買い材料視された。同証券では、パチスロ6.5号機への強い需要、「ソニックフロンティア」の販売好調を予想し、23年3月期営業益は会社計画400億円を上回る439億円と予想。また、「ソニックフロンティア」の販売本数開示、スマスロの新規タイトル発表などが短期的な材料になると注目する。
<4443> Sansan 1671 +66
大幅反発。前日に発表された米11月消費者物価指数(CPI)は前年同月比+7.1%となり、市場予想の+7.3%を下回った。また、食品・エネルギーを除いたコア指数も同+6.0%と市場予想の+6.1%を下振れた。インフレ懸念後退で米長期金利が低下する中、中小型グロース株の買い材料になった。また、同社に関しては、請求書管理サービスなども手掛け、インボイス関連の一角としても材料視されたようだ。
<5938> LIXIL 2068 -27
反落。大和証券は投資判断を「2」から「3」に、目標株価も3200円から2100円に引き下げた。コスト増加が想定以上に厳しいとして、22-24年度の業績予想を下方修正した。急激な円安、資材・部品価格の追加上昇、物流混乱の影響などが膨らんでいるもよう。23年3月期事業利益は400億円を予想し、会社側の下方修正値420億円を下回ると見込み、24年3月期は920億円から600億円に下方修正した。
<8088> 岩谷産 5920 +330
大幅続伸。経産省は前日、水素とアンモニアの普及に向けた支援策の概要をまとめた。供給企業を原則15年間と長期間補助し、化石燃料の販売価格との差を賄う方針。インフラ拠点も整備し、2030年頃までに供給体制の構築を目指すようだ。水素関連の中心銘柄と位置付けられる同社への期待材料につながったようだ。直近、31年3月期に水素事業の売上高を足元の10倍以上の2000億円規模にする方針とも伝わっていた。
<3673> ブロドリーフ 449 +14
大幅反発。SBI証券では投資判断「買い」で新規カバレッジを開始、目標株価を1100円としている。ユーザーのクラウドシフトに伴い、業績は22年12月期以降、右肩上がりでの拡大が見込めると評価している。28年12月期には営業利益70億円超の水準を予想しているようだ。足元で株価の調整も強まっていたため、見直しの動きにつながる状況へ。
《ST》
提供:フィスコ