エレマテック Research Memo(7):手元の現預金は275億円と潤沢、財務基盤は安定
■業績の動向
(4) 財務状況
エレマテック<2715>の2023年3月期第2四半期末の流動資産は116,233百万円(前期末比7,237百万円増)となったが、主に現金及び預金の減少3,190百万円、受取手形及び売掛金の増加7,805百万円、たな卸資産の増加2,575百万円などによる。固定資産は6,502百万円(同166百万円増)となったが、主に有形固定資産の増加132百万円、投資その他の資産の増加57百万円による。この結果、2023年3月期第2四半期末の資産合計は122,735百万円(同7,403百万円増)となった。
一方で、流動負債合計は57,033百万円(同2,924百万円増)となったが、主に流動負債のうち、支払手形及び買掛金の増加971百万円、短期借入金の増加1,033百万円、その他流動負債の増加919百万円などによる。純資産合計は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などによる利益剰余金の増加2,690百万円などを受けて63,918百万円(同4,273百万円増)となった。この結果、2023年3月期第2四半期末の自己資本比率は52.1%(前期末51.7%)となった。
(5) キャッシュ・フローの状況
2023年3月期第2四半期における営業活動によるキャッシュ・フローは2,820百万円の支出となった。主な収入は、税金等調整前四半期純利益の計上6,122百万円、減価償却費559百万円などで、主な支出は、売上債権の増加5,240百万円、たな卸資産の増加1,474百万円、仕入債務の減少1,819百万円などであった。
投資活動によるキャッシュ・フローは439百万円の支出となったが、主な支出は有形固定資産の取得(主に金型)443百万円、無形固定資産の取得20百万円などとなっている。財務活動によるキャッシュ・フローは783百万円の支出だったが、主に短期借入金の純増加による収入886百万円、配当金の支払額による支出1,473百万円、リース債務の返済による支出197百万円によるものである。この結果、2023年3月期第2四半期中の現金及び現金同等物は3,189百万円の減少となり、期末残高は27,563百万円となった。依然として手元資金は潤沢と言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
《SI》
提供:フィスコ