本日の注目個別銘柄:ハークスレイ、キタック、JエスコムHDなど
<4707> キタック 285 -33
急落。先週末に22年10月期決算を発表、営業損益は7700万円の黒字に転換、前期は700万円の赤字だった。また、23年10月期は1.6億円、前期比2.1倍の大幅増益を見込む。先送りされた民間の大型受注案件計上などが想定されているもよう。ただ、前期実績は10月に下方修正の1.06億円を下回っており、今期見通しに関しても想定内と捉えられた。先週末は期待先行で急伸していたこともあり反動安の形に。
<6284> ASB機械 4755 +295
大幅続伸。大和証券では投資判断を「3」から「2」に格上げ、目標株価も3300円から5100円に引き上げ。10月に行われた展示会の効果、前期上期の受注水準が低いことなどから、短期的に受注モメンタム改善が見込まれると評価。日本で飲料容器向け大型機の受注を獲得したこと、米州での顧客の地産地消シフトによる投資増、インドでの日用品容器向け増加などから7-9月期も受注は好調推移となっていた。
<5411> JFE 1547 +39
大幅反発。本日は鉄鋼セクターが業種別上昇率のトップになっている。先週末はモルガン・スタンレーMUFG証券の投資判断格下げなどで下げが目立ったが、押し目買いの動きが優勢になる形へ。SMBC日興証券では、1ドル=130円程度の円高であれば、鉄鋼原料や燃料費はドルリンクの構成比が高いため、コストダウン効果につながるとしている。「適度な」円高は高炉各社にとって総じてプラスと捉えられている。
<4996> クミアイ化 904 +1
横ばい推移。先週末に業績予想の修正を発表。経常利益は従来予想の164億円から235億円、前期比83.2%増に上方修正。ただ、円安による為替差益の計上が要因であり、営業利益は125億円から126億円への引き上げにとどまった。第3四半期までの状況からも営業外収益の上振れは想定線、反応は限定的にとどまった。なお、個別営業利益に関しては、従来予想の66.1億円から105億円に上方修正した。
<4739> CTC 3210 -40
続落。岡三証券では投資判断を「強気」から「中立」に格下げ、目標株価を4000円から3750円に引き下げている。23年3月期営業利益は535億円で前期比6.0%増に引き下げ、会社計画555億円を下回ると予想。粗利益率、販管費の計画比悪化を予想しているようだ。下半期は連結子会社における稼働率のコントロール、全体のトップライン伸長などが重要になるとし、その動向を注視したいとしている。
<7561> ハークスレイ 736 +77
急伸。いちよし証券ではレーティング「A」を継続し、フェアバリューを1600円から1800円にまで引き上げた。11月30日に稲葉ピーナツおよびアイファクトリーの株式を取得、M&A効果によって業績見通しを引き上げたもよう。24年3月期営業利益は従来予想の24億円から31億円に引き上げた。また、店舗リース&ソリューション事業は、今後も店舗リース取引店舗数の増加傾向が続くと予想している。
<2685> アダストリア 1970 -3
続落。先週末に11月の月次動向を発表る。既存店売上高は前年同月比2.9%増、9カ月連続でのプラス成長に。客数が同1.3%減少した一方、客単価が同4.3%上昇した。ニット類の販売好調、自社ECサイトのプロモーション効果などで売上が伸長。他の衣料品各社が減収に転じたり、増収率が大きく鈍化する中、相対的に堅調推移が目立つ状況になり、買い先行スタート。全般に様子見ムードが強く買いは続かなかった。
<3779> JエスコムHD 152 +50
ストップ高比例配分。KJCインター、明日クリエイトなどを割当先とする第三者割当増資を実施し、1.1億円を調達すると発表している。また、BSPアセットマネジメント及びBSPコンサルティングと業務提携契約を締結することも発表。増資による新株発行は109万5000株、10.5%の希薄化につながるものの、BSPグループと共同で展開していく投資事業の拡大を期待する動きが優勢に。
<9627> アインHD 6120 -410
大幅続落。先週末に上半期の決算を発表、営業利益は67.8億円で前年同期比17.5%増となり、従来予想の84.8億円を下振れる着地になった。市場予想も10億円程度下回っている。処方箋枚数の回復が鈍くなっているほか、販管費も計画を上振れたもよう。会社側では通期計画200億円、前期比32.1%増を据え置いているが、あらためて下振れ懸念が強まる状況になっているようだ。
<9983> ファーストリテ 83890 +2530
大幅反発。先週末に11月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比3.8%減となり、5カ月ぶりのマイナスに転じた。ここ3カ月は2ケタの増加であった。客単価が同6.5%上昇した一方、客数が同9.7%減少した。気温が高く推移したことで防寒衣料の需要が伸び悩んだ。ただ、他の衣料品各社も総じて売り上げは伸び悩んでおり、期ずれの影響が大きいとみられ、12月の販売は回復が期待できるとの見方が優勢に。
《ST》
提供:フィスコ