7-9月期【利益倍増】企業はこれだ!〔第3弾〕 36社選出 <成長株特集>
本特集では、7-9月期(第2四半期)に経常利益ベースで利益倍増を達成した3月期決算企業を取り上げる「7-9月期【利益倍増】企業はこれだ!」の〔第1弾〕(11月20日配信)、〔第2弾〕(11月24日配信)に続くシリーズ第3弾をお届けします。
今回は、第1弾を配信した20日時点で時価総額が200億円以上550億円未満の銘柄(銀行を除く)を対象に、直近3ヵ月実績である7-9月期(第2四半期)に経常利益が前年同期と比べて2倍超の大幅増益を達成した36社をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。下表は四半期ベースの「増益連続期数」、4-9月期(上期)経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。
増益率トップとなったのは、近鉄系旅行業界大手のKNT-CTホールディングス <9726> [東証S]。22年7-9月期(第2四半期)の経常利益は前年同期の9700万円から14億5400万円に急拡大して着地。新型コロナウイルス感染拡大の影響が和らぐなか、都道府県民割などの助成金を活用したツアーの販売を進めたパック旅行のクラブツーリズムの取扱額が大幅に回復したほか、修学旅行や海外旅行なども大きく伸びた。
2位の三井松島ホールディングス <1518> [東証P]は、石炭価格の上昇を追い風にエネルギー事業の利益が急増し、7-9月期の経常利益は89.7億円(前年同期比5.4倍)と4四半期連続の最高益更新を遂げた。業績好調に伴い、今期2回目となる23年3月期通期業績と配当予想の上方修正に踏み切った。
続く3位のアイコム <6820> [東証P]は世界的に経済活動の正常化が進むなか、電子部品などの調達難に対処できたことで、海外を中心に陸上業務用無線通信機器やレジャー向け海上用無線通信機器の販売が大きく伸びた。また、為替の円安が進んだことも利益拡大を後押しした。業績好調に伴い、減益予想だった23年3月期通期の経常利益を一転して32.8%増益見通しに大幅上方修正している。
8位のバルテス <4442> [東証G]はソフトウェアテストサービスの旺盛な需要を背景に、金融・公共・流通といったエンタープライズ系領域などの受注が好調に推移し、7-9月期の経常利益は2.7億円と前年同月比4.0倍に膨らんだ。併せて、通期の同利益を従来予想の8.1億円→9.7億円に上方修正し、従来の5期連続での過去最高益見通しをさらに上乗せした。株価は24日に約2年1ヵ月ぶりの高値となる3220円まで上値を伸ばしている。
選出リストでは、KNTCTを筆頭に、コロナ禍に伴う行動制限の緩和を背景に業績が回復に向かう企業が目立つ。愛知県を中心にビジネスホテルを展開するABホテル <6565> [東証S]、バス大手の三重交通グループホールディングス <3232> [東証P]と神奈川中央交通 <9081> [東証P]のほか、飲食店では元気寿司 <9828> [東証S]、ヨシックスホールディングス <3221> [東証P]、力の源ホールディングス <3561> [東証P]、サガミホールディングス <9900> [東証P]がリスト入りした。
このほか、足もとで注目度が上昇している半導体関連に目を向けると、半導体商社の新光商事 <8141> [東証P]と三信電気 <8150> [東証P]、精密プラスチック加工大手で半導体検査用ソケットが好調なエンプラス <6961> [東証P]が入っている。いずれも指標面で割安感が強く、好業績バリュー株として注目したい。新光商と三信電は配当利回りも高水準だ。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期 予想
コード 銘柄名 増益率 7-9月期 連続期数 進捗率 PER
<9726> KNTCT 1399 1454 2 63.2 11.4
<1518> 三井松島HD 436 8973 5 40.2 2.2
<6820> アイコム 417 879 2 75.7 25.7
<9424> 日本通信 400 155 8 - -
<5602> 栗本鉄 364 1635 4 47.0 6.0
<6565> ABホテル 353 680 6 58.1 21.9
<6736> サン電子 330 5120 11 - -
<4442> バルテス 299 279 4 49.7 33.4
<3232> 三重交HD 278 1063 3 49.6 17.0
<8141> 新光商 258 1794 7 60.9 10.3
<6556> ウェルビー 258 2377 1 50.1 96.9
<5408> 中山鋼 238 4407 5 61.7 4.4
<9828> 元気寿司 217 450 2 92.7 47.4
<6961> エンプラス 211 2370 8 52.4 8.4
<6617> 東光高岳 192 974 2 55.3 10.2
<8897> ミラースHD 189 3412 2 37.0 6.2
<6262> ペガサス 184 1253 9 104 13.7
<6777> santec 181 1014 4 52.3 14.7
<6349> 小森 175 2832 8 75.9 10.7
<3778> さくらネット 163 163 2 30.7 24.7
<7958> 天馬 159 497 1 42.6 25.7
<3221> ヨシックス 152 390 4 54.6 16.6
<3561> 力の源HD 148 559 7 50.8 20.5
<7463> アドヴァンG 146 3095 2 129 10.2
<9081> 神奈交 137 1022 6 57.3 11.4
<6363> 酉島 136 832 2 18.6 7.9
<5482> 愛知鋼 136 1675 1 30.2 23.8 *
<8920> 東祥 125 922 4 57.7 53.8
<6333> 帝国電 120 1496 6 54.9 12.7
<8150> 三信電 117 1769 8 65.2 8.6
<9066> 日新 113 4537 8 59.1 4.1
<4390> アイピーエス 108 914 3 60.8 14.3
<7868> 広済堂HD 106 739 7 32.5 18.6
<5933> アルインコ 104 1001 2 122 19.5
<9900> サガミHD 103 575 6 115 58.1
<6418> 日金銭 102 513 6 133 12.1
※経常利益の単位は百万円。直近で通期業績予想を下方修正した銘柄は除いた。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース
今回は、第1弾を配信した20日時点で時価総額が200億円以上550億円未満の銘柄(銀行を除く)を対象に、直近3ヵ月実績である7-9月期(第2四半期)に経常利益が前年同期と比べて2倍超の大幅増益を達成した36社をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。下表は四半期ベースの「増益連続期数」、4-9月期(上期)経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。
増益率トップとなったのは、近鉄系旅行業界大手のKNT-CTホールディングス <9726> [東証S]。22年7-9月期(第2四半期)の経常利益は前年同期の9700万円から14億5400万円に急拡大して着地。新型コロナウイルス感染拡大の影響が和らぐなか、都道府県民割などの助成金を活用したツアーの販売を進めたパック旅行のクラブツーリズムの取扱額が大幅に回復したほか、修学旅行や海外旅行なども大きく伸びた。
2位の三井松島ホールディングス <1518> [東証P]は、石炭価格の上昇を追い風にエネルギー事業の利益が急増し、7-9月期の経常利益は89.7億円(前年同期比5.4倍)と4四半期連続の最高益更新を遂げた。業績好調に伴い、今期2回目となる23年3月期通期業績と配当予想の上方修正に踏み切った。
続く3位のアイコム <6820> [東証P]は世界的に経済活動の正常化が進むなか、電子部品などの調達難に対処できたことで、海外を中心に陸上業務用無線通信機器やレジャー向け海上用無線通信機器の販売が大きく伸びた。また、為替の円安が進んだことも利益拡大を後押しした。業績好調に伴い、減益予想だった23年3月期通期の経常利益を一転して32.8%増益見通しに大幅上方修正している。
8位のバルテス <4442> [東証G]はソフトウェアテストサービスの旺盛な需要を背景に、金融・公共・流通といったエンタープライズ系領域などの受注が好調に推移し、7-9月期の経常利益は2.7億円と前年同月比4.0倍に膨らんだ。併せて、通期の同利益を従来予想の8.1億円→9.7億円に上方修正し、従来の5期連続での過去最高益見通しをさらに上乗せした。株価は24日に約2年1ヵ月ぶりの高値となる3220円まで上値を伸ばしている。
選出リストでは、KNTCTを筆頭に、コロナ禍に伴う行動制限の緩和を背景に業績が回復に向かう企業が目立つ。愛知県を中心にビジネスホテルを展開するABホテル <6565> [東証S]、バス大手の三重交通グループホールディングス <3232> [東証P]と神奈川中央交通 <9081> [東証P]のほか、飲食店では元気寿司 <9828> [東証S]、ヨシックスホールディングス <3221> [東証P]、力の源ホールディングス <3561> [東証P]、サガミホールディングス <9900> [東証P]がリスト入りした。
このほか、足もとで注目度が上昇している半導体関連に目を向けると、半導体商社の新光商事 <8141> [東証P]と三信電気 <8150> [東証P]、精密プラスチック加工大手で半導体検査用ソケットが好調なエンプラス <6961> [東証P]が入っている。いずれも指標面で割安感が強く、好業績バリュー株として注目したい。新光商と三信電は配当利回りも高水準だ。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期 予想
コード 銘柄名 増益率 7-9月期 連続期数 進捗率 PER
<9726> KNTCT 1399 1454 2 63.2 11.4
<1518> 三井松島HD 436 8973 5 40.2 2.2
<6820> アイコム 417 879 2 75.7 25.7
<9424> 日本通信 400 155 8 - -
<5602> 栗本鉄 364 1635 4 47.0 6.0
<6565> ABホテル 353 680 6 58.1 21.9
<6736> サン電子 330 5120 11 - -
<4442> バルテス 299 279 4 49.7 33.4
<3232> 三重交HD 278 1063 3 49.6 17.0
<8141> 新光商 258 1794 7 60.9 10.3
<6556> ウェルビー 258 2377 1 50.1 96.9
<5408> 中山鋼 238 4407 5 61.7 4.4
<9828> 元気寿司 217 450 2 92.7 47.4
<6961> エンプラス 211 2370 8 52.4 8.4
<6617> 東光高岳 192 974 2 55.3 10.2
<8897> ミラースHD 189 3412 2 37.0 6.2
<6262> ペガサス 184 1253 9 104 13.7
<6777> santec 181 1014 4 52.3 14.7
<6349> 小森 175 2832 8 75.9 10.7
<3778> さくらネット 163 163 2 30.7 24.7
<7958> 天馬 159 497 1 42.6 25.7
<3221> ヨシックス 152 390 4 54.6 16.6
<3561> 力の源HD 148 559 7 50.8 20.5
<7463> アドヴァンG 146 3095 2 129 10.2
<9081> 神奈交 137 1022 6 57.3 11.4
<6363> 酉島 136 832 2 18.6 7.9
<5482> 愛知鋼 136 1675 1 30.2 23.8 *
<8920> 東祥 125 922 4 57.7 53.8
<6333> 帝国電 120 1496 6 54.9 12.7
<8150> 三信電 117 1769 8 65.2 8.6
<9066> 日新 113 4537 8 59.1 4.1
<4390> アイピーエス 108 914 3 60.8 14.3
<7868> 広済堂HD 106 739 7 32.5 18.6
<5933> アルインコ 104 1001 2 122 19.5
<9900> サガミHD 103 575 6 115 58.1
<6418> 日金銭 102 513 6 133 12.1
※経常利益の単位は百万円。直近で通期業績予想を下方修正した銘柄は除いた。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
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