貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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8001 伊藤忠商事

東証P
7,585円
前日比
-112
-1.46%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.3 1.94 2.64 3.11
時価総額 12214億円
比較される銘柄
三菱商, 
三井物, 
丸紅

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【杉村富生の短期相場観測】 ─マーケットはウクライナ休戦を読む!


「マーケットはウクライナ休戦を読む!」

●ポーランドETFが好人気の理由?

 古来、「株価は正直だ」とか、「株価のことは株価に聞け」などという。アメリカ市場が抜群に強い。NYダウは10月13日の2万8660ドル(ザラバベース)を安値に、11月23日には3万4262ドルと、19.5%の急騰劇を演じている。NASDAQ市場も切り返してきた。これは何を意味しているのだろうか。

 VIX(恐怖)指数は警戒ラインとされる20ポイント割れ寸前だ。原油(WTI)は1バレル=77~78ドルである。逆に、SOX(半導体株)指数はジリジリと上昇している。これはFRB(米連邦準備制度理事会)の利上げ幅圧縮の方針、OPEC(石油輸出国機構)プラスの増産意向(最大で日量50万バレル)、ベネズエラ産原油の市場投入だけが理由ではない、と思う。

 そのヒントは、NY市場のiシェアーズMSCIポーランドETF<EPOL>が商いを伴って上昇していることにある。ポーランドはかつての朝鮮戦争時の日本のように、ウクライナ復興特需を享受できる、というのだ。ウクライナ紛争の終結? 第2次世界大戦後のマーシャルプラン(欧州復興援助計画)の再現? いや~、すごい“情報”である。

 もちろん、これは“うわさ”にすぎない。ただ、最近の状況証拠を積み上げると、和平に向けての動きが秘かに行われているのは確かだろう。ウクライナ、ロシアともに、ボロボロだ。ロシアの暴挙は許せないが、ウクライナ市民は冬を越せない苦境に陥っている。ロシア兵の死者は激増、戦闘に不慣れな予備役(30万人)の苦戦が伝えられている。

 一方、日本市場ではもともとロシアとの関係が深い総合商社が堅調だ。伊藤忠商事 <8001> [東証P]、丸紅 <8002> [東証P]、三井物産 <8031> [東証P]は上場来高値である。三菱商事 <8058> [東証P]は上場来高値圏だ。配当利回りの高さに加え、外国人が買っている。しかし、それだけではないような気がする。

●メガバンクの活況は日銀総裁人事を先取り!

 半導体関連のレーザーテック <6920> [東証P]、東京エレクトロン <8035> [東証P]、ソシオネクスト <6526> [東証P]、テセック <6337> [東証S]、シキノハイテック <6614> [東証S]の人気は衰える気配がない。岡本工作機械製作所 <6125> [東証S]のPERは7.1倍、テセックは9.3倍と出遅れている。

 個別銘柄ではマイクロアド <9553> [東証G]、プレイド <4165> [東証G]、JTOWER <4485> [東証G]が上げ足を速めている。マイクロアドは大株主のSCSK <9719> [東証P]と協業のデータソリューション事業が急成長の見通しにある。将来的に、業容一変となろう。

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]、三井住友フィナンシャルグループ <8316> [東証P]、みずほフィナンシャルグループ <8411> [東証P]の値動きが一変している。これはポスト黒田(次期日銀総裁人事)を先取りしたものだろう。来年4月以降、金融政策は転換され、金利上昇→円高となる。

 外国人の日本資産買い漁りは超割安のほか、為替差益を狙った行動だろう。彼らは再編の思惑もあって岩手銀行 <8345> [東証P]、南都銀行 <8367> [東証P]、滋賀銀行 <8366> [東証P]などを買っている。有配だし、その地域では名門である。資産を持っている。アクティビスト(物言う株主)のターゲットになり得る。

2022年11月25日 記

株探ニュース

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