郵船など海運株の戻り顕著に、バルチック指数が底入れの兆しみせる
日本郵船<9101>、川崎汽船<9107>など大手海運株が買いを集めている。ここ世界景気の後退懸念を背景に海運セクターにも逆風が意識されていたが、目先売り一巡感から買い戻す動きがみられる。海運株下落の背景には先進国経済の消費減速を背景としたコンテナ船市況の軟化のほか、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が5月下旬以降、急速に水準を切り下げていたことが警戒材料となっていた。しかし、バルチック指数は目先底入れの兆しをみせ、前週末は140ポイントの上昇で2150まで水準を切り上げた。これが足もとの海運株には追い風となっている。また、外国為替市場でドル高・円安が進むなか、運賃ドル建て決済の海運株にはプラスの思惑として作用している。
出所:MINKABU PRESS
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