AOI TYO Holdings---前期は減収も、コスト削減、実行利益率の改善で下期は営業黒字化。今期は各利益黒字化へ
AOI TYO Holdings<3975>は19日、2020年12月期連結決算を発表した。売上高が前期比21.7%減の510.87億円、営業損失が7.27億円(前期は21.18億円の利益)、経常損失が11.49億円(同17.63億円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失が25.52億円(同12.80億円の損失)となった。
当連結会計年度の売上高は、緊急事態宣言下における撮影・編集業務の中止・延期等の直接的な影響に加え、動画広告事業で大手広告会社からの受注の減少が顕著に現れたほか、広告関連事業で各種イベントが継続して中止・延期、ソリューション事業で緊急事態宣言下での営業活動自粛を受けた受注減等の影響を受け、通期実績では各事業において前期比で大幅な減少となった。しかし、足元の第4四半期連結会計期間の売上高は、新型コロナウイルス感染拡大の影響が継続しているイベント事業を含む広告関連事業と海外事業では引き続き前年同期比で減少したものの、動画広告事業とソリューション事業ではほぼ前年同期並みとなっている。
利益面では、中期経営計画にて謳った最大20億円のコスト削減を前倒しで実施すべく、旅費交通費、接待交際費等の費用削減を徹底していること、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止・延期となった案件の実費請求等の影響もあり一時的に低下した実行利益率が改善していること等により、上期は損失を計上した営業利益が下期は黒字化した。
また、特別損失については、17拠点のオフィス移転、面積縮小を決定し、特別損失に事業構造改善費用9.46億円を計上したことに加え、同社の連結子会社において、新型コロナウイルス感染拡大の影響等により投資時における事業計画値と実績値との乖離が発生していることから、のれんの減損損失3.00億円を計上した。
2021年12月期通期の連結業績予想については、売上高は前期比3.7%増加の530.00億円、営業利益は9.00億円、経常利益は8.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益は4.00億円と、各利益の黒字回復を見込んでいる。
《ST》
提供:フィスコ