タムラ製作所---車載関連のリアクタ製品群でグローバルNO1の地位確立を目指す
タムラ製作所<6768>はトランスやリアクタなどの電子部品とソルダーペースト (工業用はんだ)やソルダーレジスト(プリント配線板材料)などの電子化学実装関連製品の製造販売を手掛ける。ソルダーペーストではグローバル市場の上位シェアを有しておりアジア、欧州、北米へ事業展開。海外売上高比率は5割強。
同社は創業100周年の2024年を見据えた長期ビジョン「Biltrite Tamura GROWING」を進行中。現進行年度は2018年度をターゲットとする第11次中期経営計画の2年目。中期計画最終年度となる2019年3月期の目標は売上高950億円、営業利益率7.0%以上、ROE9.0%以上、非日系売上比率30%以上を掲げる。
電子部品関連事業では環境車向け昇圧リアクタ、モータードライブ市場向けリアクタ、送配電向け大型リアクタの製品群でグローバルNO.1を目指す。2024年には車載用リアクタの生産台数を2016年比の2.5倍以上の生産体制構築を目指しており、若柳タムラ製作所(宮城県栗原市)を車載用部品の量産工場としてリニューアル。ハイブリッド車・電気自動車などの将来の需要増加に対応、2018年7月完成予定。
電子化学実装関連事業ではソルダーペーストに占める車載用途占有率が3割まで増加。中長期の成長ドライバーとして、製品開発の加速、グローバル生産体制の強化、非日系顧客の拡大に注力し、欧米の車載メーカーへのアプローチを進める。
2018年3月期決算予想は、売上高は前期比4.3%増の830.00億、営業利益は同1.6%増の52.00億、経常利益は同0.2%増の51.00億、親会社株主に帰属する当期純利益は同14.2%減の32.00億。年間配当金は1株当たり9円を見込んでおり、今後も安定的な株主還元に注力する方針。
《TN》
提供:フィスコ