【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):エイベックス、第四北越FG、ニッコンHD

エイベックス<7860>が続伸。25日の取引終了後、米国でアーティストマネジメント事業を展開するS10 Entertainment&Media社について、既存株主とエイベックスの子会社が保有する持ち分を取得し、連結子会社化すると発表した。これに伴う米国拠点の再編も公表している。今後の収益貢献を見込んだ買いが株価を押し上げたようだ。S10はマイク・タワーズなど著名アーティスト・タレントが所属。S10が持つグローバルなマネジメントリソースを活用し、エイベックスグループ所属アーティストの海外進出の機会拡大を図り、日本発のIP(知的財産)のグローバル展開を加速していく。
■第四北越FG <7327> 3,295円 +55 円 (+1.7%) 本日終値
第四北越フィナンシャルグループ<7327>は後場に強含みで推移。この日、中期経営計画における経営指標目標の上方修正を発表しており、好感されたようだ。計画最終年度となる27年3月期の純利益目標をこれまでの350億円から400億円に引き上げた。ROE(自己資本利益率)については6.5%以上から7.5%以上に目標を見直している。国内の市場金利の上昇や、政策保有株式の縮減方針に基づく株式売却益の影響などを新たに織り込んだ。上方修正は2回目となる。
■ニッコンHD <9072> 2,720円 +40.5 円 (+1.5%) 本日終値
ニッコンホールディングス<9072>が買われ、連日で上場来高値を更新した。米運用会社ファラロン・キャピタル・マネジメントがニッコンHDの株式を買い増していたことが25日の取引終了後に明らかとなり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日提出された変更報告書によると、ファラロンの保有割合は13.80%から17.37%に上昇した。報告義務発生日は17日。保有目的の項目には「純投資及び建設的な対話(エンゲージメント)を通じた中長期的な企業価値向上(状況に応じて重要提案行為等を行うことを含む)」と記載している。
■NJS <2325> 4,480円 +60 円 (+1.4%) 本日終値
NJS<2325>が堅調な値動き。前週19日に大幅高に買われた後は調整色をみせていたが、足もとで改めて買い直す動きにある。埼玉県八潮市の道路陥没事故を契機に、全国規模で下水道の老朽化対策が急がれるなか、上下水道の建設コンサルティング事業を手掛ける同社の存在感が増している。25日取引終了後には上下水道事業のアウトソーシングを手掛けるCDCアクアサービス(千葉市)の株式を取得し連結子会社化することを発表した。これに伴うカスタマーサービス強化の動きを好感する買いを引き寄せた。
■大崎電気工業 <6644> 845円 +11 円 (+1.3%) 本日終値
大崎電気工業<6644>が4日ぶりに反発。25日の取引終了後、25年3月期の期末配当予想を10円から12円へ増額修正したことが好感された。年間配当予想は22円となり、前期実績(20円)に対しては2円の増配になる。
■上新電機 <8173> 2,291円 +25 円 (+1.1%) 本日終値
上新電機<8173>が8連騰。同社は25日の取引終了後、立会外での自社株買いの実施を発表。資本効率の向上につながるとの見方から、株価の支援材料となったようだ。同日終値2266円で、26日午前8時45分の東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT─3)において10万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.38%)を上限に買い付けの委託を実施すると公表。上限となる10万株の買い付けを行ったと26日午前9時30分に開示した。
■ネットプロ <7383> 497円 +5 円 (+1.0%) 本日終値
ネットプロテクションズホールディングス<7383>が反発。正午ごろ、後払い決済サービス「NP後払い」が、NTTデータグループ<9613>子会社のNTTデータが提供する決済代行ソリューション「Omni Payment Gateway」と連携したと発表しており、好材料視された。「Omni Payment Gateway」は、NTTデータが長年のキャッシュレス決済の経験と技術を生かして開発したチャネル統合型の決済代行サービス。今回の連携により、より多くの加盟店で「NP後払い」を導入できるようになり、利用層の拡大が期待されている。
■西日本FH <7189> 2,167円 +19 円 (+0.9%) 本日終値
西日本フィナンシャルホールディングス<7189>が3日ぶりに反発。25日の取引終了後、自社株100万2700株(発行済み株数の0.68%)を3月31日付で消却すると発表しており、好材料視された。なお、消却後の発行済み株数は1億4639万1055株となる。
■日本農薬 <4997> 772円 +3 円 (+0.4%) 本日終値
日本農薬<4997>は底堅く推移。25日取引終了後、中期経営計画における配当方針について「累進配当を基本とし、中長期的には配当性向40%水準を目指す」から「累進配当を基本とし、配当性向40%を目安に配当を行う」に変更すると発表。これに伴い、25年3月期の配当予想を20円から22円(前期18円)に増額修正しており、これが株価を下支えした。あわせて、企業価値向上策として「2030年度のありたい姿」を見直した。売上高を1500億円超から1650億円超に引き上げたほか、新たに配当性向50%を目指す方針を掲げた。なお、今期業績予想の修正も発表。売上高を1045億円から1000億円(前期比2.9%減)へ、営業利益を81億円から82億円(同10.2%増)へそれぞれ見直した。また、インド子会社でののれんの減損損失の計上により、純利益を48億円から20億円(同58.1%減)へ大幅に下方修正した。
■日本電気硝子 <5214> 3,568円 +9 円 (+0.3%) 本日終値
日本電気硝子<5214>はしっかり。午前10時ごろ、大阪大学レーザー科学研究所、核融合科学研究所、京都大学と共同で、大型高出力レーザーのキーパーツとなる「ガラス製ファラデー素子」を開発したと発表した。高出力レーザーは、レーザー核融合や宇宙デブリの除去、重粒子線によるがん治療など精密工学や先端レーザー制御が求められるさまざまな分野への応用が期待されるという。
株探ニュース