【注目】前週末30日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
アダストリア <日足> 「株探」多機能チャートより
■アダストリア <2685> 3,465円 (-345円、-9.1%)
東証プライムの下落率2位。アダストリア <2685> [東証P]が6日ぶり急反落。前週末27日取引終了後に3-11月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比8.3%増の2200億8900万円、営業利益は同9.4%減の147億7000万円だった。減益を嫌気した売りが優勢となった。販売・商品戦略により増収を確保した。一方、利益面ではポイント利用率の変動と、海外子会社や飲食事業の不調が響いた。第4四半期でカバーを目指すとし、通期の増収営業増益見通しは据え置いた。
■アドテスト <6857> 9,198円 (-249円、-2.6%)
アドバンテスト <6857> [東証P]が4日ぶりに反落。そのほか、ディスコ <6146> [東証P]など半導体製造装置は強弱観対立のなかもやや売りに押される展開となった。27日にアドテストは3.9%高、ディスコも2.3%あまりの上昇をみせていたが、30日は持ち高調整の動きが優勢となった。27日の米国株市場ではエヌビディア <NVDA> をはじめ半導体セクターが総じて軟調でフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も1%安と5日ぶり反落した。米半導体株が上昇一服となったことで、東京市場でも買い手控えムードとなった。ただ、下値では押し目買いニーズが強く下げ幅は限定的なものにとどまっている。来年はエヌビディアの株価動向が同社株ととりわけ連動性の高いアドテストやディスコの値動きに影響を与えそうで、エヌビディアの収益成長のスピードに一段とマーケットの耳目が集まる。
■DCM <3050> 1,432円 (-30円、-2.1%)
DCMホールディングス <3050> [東証P]が6日ぶり反落。前週末27日の取引終了後に発表した第3四半期累計(3-11月)連結決算は、売上高4169億2200万円(前年同期比15.6%増)、営業利益278億5500万円(同17.9%増)と2ケタ営業増益となり、朝型はこれを好感した買いが優勢だったものの、買いが続かずマイナスに転じた。南海トラフ地震臨時情報の発表や台風の影響で防災用品が大きく伸長したほか、防犯意識の高まりで防犯用品も好調に推移した。また、9月にケーヨーを統合したことによる事業規模拡大と経費削減効果も寄与した。なお、純利益は前期にケーヨー段階取得に係る差益があった反動で153億4600万円(同28.8%減)となった。25年2月期通期業績予想は、売上高5505億円(前期比12.7%増)、営業利益340億円(同18.5%増)、純利益194億円(同9.5%減)の従来見通しを据え置いている。
■アスクル <2678> 1,684円 (-29円、-1.7%)
アスクル <2678> [東証P]が3日ぶり反落。前週末27日の取引終了後に発表した12月度(11月21日-12月20日)の月次業績で、単体売上高が前年同月比1.3%増となり、2ヵ月連続で前年実績を上回ったものの、同7.1%増だった11月に比べて伸び率が縮小したことが嫌気された。主力のASKUL事業は同1.9%増だったが、稼働日修正後は0.4%減とマイナスとなった。また、LOHACO事業も同3.7%減だった。
■オークワ <8217> 886円 (-13円、-1.5%)
オークワ <8217> [東証P]が下落。同社は前週末27日の取引終了後、25年2月期第3四半期累計(2月21日-11月20日)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比0.6%増の1837億2700万円、営業利益は同89.3%減の1億2700万円、最終損益は1億1400万円の赤字(前年同期は6億6200万円の黒字)となった。大幅な営業減益でかつ、最終赤字に転落したことを嫌気した売りが出たようだ。増収を確保した一方で、人件費や光熱費などのコスト上昇が響いた。
■ベルーナ <9997> 778円 (-10円、-1.3%)
ベルーナ <9997> [東証P]が3日ぶり反落。同社は28日、一部の「おせち」商品を届けることができなくなったと発表。これを嫌気した売りが出たようだ。「ベルーナオリジナルおせち結(和三段重)」および「ベルーナオリジナルおせち彩寿(和洋中三段重)」のセット商品の一部において、商品出荷準備の手配にミスがあり、配送が不能となった。同社は今後、管理体制の強化を図り、再発防止に努めるとしている。
■住友電 <5802> 2,853.5円 (-31円、-1.1%)
住友電気工業 <5802> [東証P]が4日ぶり反落。29日付の日本経済新聞朝刊で、「電気自動車(EV)向け半導体材料の量産計画を取りやめる」と報じられており、これが売り材料視された。富山県に新工場を建設するほか、兵庫県の既存工場にも新ラインを設ける計画で、投資額は合計300億円を予定していたが、EVの需要回復が見通しにくいことから撤回するという。
※30日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋
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