【材料】ゲッティが大幅高　シャッターストックとの合併模索と伝わる＝米国株個別

（NY時間14:26）（日本時間04:26）
ゲッティ・イメージズ<GETY>　2.70（+0.59　+28.01%）
シャッターストック<SSTK>　31.71（+2.54　+8.69%）

　画像や写真のアーカイブを手掛けるゲッティ・イメージズ<GETY>が大幅高。同業のシャッターストック<SSTK>との合併を模索と伝わった。ブルームバーグが関係者の話として伝えた。

　ゲッティは米国におけるライセンス・ビジュアルコンテンツの最大手２社を統合する合併の方法を検討しているという。合併は反トラスト法上の厳しい監視を受ける可能性が高いが、同時に、トランプ次期政権下では企業間の取引を促す規制緩和が進むとの楽観的な見方も強まっている。

　主要プレイヤー２社の合併は、ホワイトハウスに誰が就任するかに関わらず、厳しい視線に晒される可能性が高い。また、トランプ次期大統領が米司法省の反トラスト部門および連邦取引委員会（ＦＴＣ）のトップに指名したスレイター氏とファーガソン氏は、執行に関して柔和な対応を取るとは考えられていない。

　ゲッティはニュース、エンターテイメント、広告、コンテンツ制作業界などで使用される膨大な数の写真、イラスト、動画、音楽を保有している。これらの画像には、ＯＪシンプソンの警察とのカーチェイスや、ビンラディン殺害作戦中のオバマ前大統領の危機管理センターでの写真など、数多くの歴史的な写真が含まれている。

　ゲッティイメージズは写真家も雇用しており、ＦＩＦＡ、ＮＣＡＡ、ＰＧＡツアーとも独占的パートナーシップを結んでいる。同社は富豪のゲッティ家のマーク・ゲッティ会長によって共同設立された。同氏は発行済み株式の約４３％を保有するゲッティ・インベストメントの取締役でもある。

　一方、２０１２年に公開したシャッターストックは、最新の年次報告書によると、検索可能なプラットフォームを運営しており、コンテンツ提供者はダウンロード数に応じたロイヤリティを受け取る代わりに、コンテンツをアップロードすることができる。

【企業概要】
＊ゲッティ
　世界で、ビジュアルコンテンツクリエーター向けのソリューションを提供する。多様な画像や写真のアーカイブを保有し、ウェブサイトやAPIを通じて、フォトグラファーやビデオグラファーによるビジュアルコンテンツを発見・購入・共有する場を提供する。

＊シャッターストック
　北米・欧州を中心に世界市場において写真サイトプラットフォーム事業を展開する。商業用のデジタルコンテンツやツール・サービスを提供し、ライセンス料支払い後にダウンロードして利用できる。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース