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【経済】ISM製造業景気指数 暗雲が晴れ始めている可能性を示唆

 この日発表になったISM製造業景気指数は49.3と2カ月連続で上昇し、予想も上回った。新規受注と生産が上昇し、製造業を覆っていた暗雲が晴れ始めている可能性が示唆された。

 新規受注は22年5月以来の高水準となったほか、需要増加により生産は5月以来初めて50を超え拡大圏に浮上した。一方、雇用指数は7月以来の大幅低下となり、人員削減のペースを速めている製造業者が増えたことも明らかとなった。 繊維や加工金属、印刷を中心に7業種が縮小した一方、一次金属や電気機器、家電製品など7業種は拡大した。

 調査委員会のフィオレ会長は「需要は改善し、生産は11月の実績をクリアし、企業の計画を達成した。人員削減は続いたが間もなく終了する見込みで、価格上昇は限定的だった」と指摘した。

 今回の数字は製造業の悲観的な見方が弱まったことを示しているが、今後の道のりは平たんではない。関税引き上げの可能性に加え、国外経済の低迷やドル高は、規制緩和や企業寄りの財政政策への期待を冷ますリスクがある。

 顧客在庫指数は7月以来の低水準となり、今後数カ月は受注が堅調に推移する余地があることを示唆している。

*ISM製造業景気指数(12月)0:00
結果 49.3
予想 48.2 前回 48.4
新規受注 52.5(50.4)
生産   50.3(46.8)
雇用   45.3(48.1)
入荷遅延 50.1(48.7)
在庫   48.4(48.1)
仕入価格 52.5(50.3)
輸出   50.0(48.7)
()は前回

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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