【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
あさひ <日足> 「株探」多機能チャートより
■あさひ <3333> 1,516円 (-104円、-6.4%)
東証プライムの下落率トップ。あさひ <3333> [東証P]が6日ぶり急反落。同社は23日の取引終了後、25年2月期第3四半期累計(2月21日-11月20日)の単体決算を発表。売上高は前年同期比4.6%増の645億3700万円、営業利益は同13.4%増の55億8400万円、最終利益は同11.7%増の37億7400万円となった。増収増益となったが、通期の業績予想は据え置かれ、業績の上振れを期待していた投資家による失望売りがかさんだようだ。第3四半期累計の営業利益は通期の計画を超過した。電動アシスト自転車の販売が好調に推移したほか、修理需要の取り込みも奏功した。
■東宝 <9602> 6,217円 (-410円、-6.2%)
東証プライムの下落率2位。東宝 <9602> [東証P]が急反落。同社は23日の取引終了後、2025年以降に公開予定の配給作品を発表した。「映画ドラえもん のび太の絵世界物語」は3月7日に、「劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像』」は4月18日に、「劇場版『鬼滅の刃』無限城編」は25年内の公開を予定する。また、「踊る大捜査線 N.E.W.」は26年の公開としている。発表に対してサプライズ感は乏しいとの受け止めが多く、直近の株価は高値圏で推移していたことから、買い持ち高を圧縮する目的の売りが優勢となった。
■象印 <7965> 1,739円 (-74円、-4.1%)
東証プライムの下落率9位。象印マホービン <7965> [東証P]が大幅安で3日続落。同社は23日の取引終了後、24年11月期の連結決算発表にあわせ、25年11月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比2.6%増の895億円、営業利益は同3.4%減の57億5000万円、最終利益は同34.2%減の42億5000万円を計画する。同社は16日に前期の業績が計画を上振れして着地する見込みだと発表していた。今期が減益となる見通しを示したことをネガティブに受け止めた投資家の売りに押されたようだ。国内は圧力IH炊飯ジャーが好調に推移し、売り上げが増加すると想定する一方で、中国は個人消費が低迷し、売り上げが減少すると見込む。原材料高や円安の長期化による大幅な原価上昇も響く。今期の売上高と営業利益は中期の業績目標に届かない予想となる。一方で、同社は前期の期末配当を従来の予想から6円増額したうえで、今期の年間配当予想は前期比横ばいの40円に設定した。
■ハートシード <219A> 2,444円 (-99円、-3.9%)
Heartseed <219A> [東証G]が3日ぶり大幅反落。同社は23日の取引終了後、決算期変更と、これに伴う業績予想の修正に関する発表を行った。来年1月24日の定時株主総会での承認を条件として、事業年度の末日を10月31日から12月31日に変更する予定。今期は14ヵ月の変則決算となる。25年12月期(24年11月-25年12月)の業績予想については、最終損益は9億5900万円の赤字の見通しとした。同年11-12月に想定していた研究開発費用と運営経費4億8700万円を加味した。決算期変更に伴う新たな業績予想においても赤字計画となったことを受け、買い向かう姿勢は限られ、利益確定目的の売りに押される展開となったようだ。
■エクセディ <7278> 4,280円 (-150円、-3.4%)
エクセディ <7278> [東証P]が大幅安で4日続落。旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が23日付で関東財務局に提出した変更報告書で、共同保有分を含むエクセディ株の保有割合が22.45%から21.20%へ減少したことが判明した。報告義務発生日は12月16日。これを受け、思惑的な買いを入れていた向きが売りを出したようだ。
■SBG <9984> 8,809円 (-127円、-1.4%)
ソフトバンクグループ <9984> [東証P]が反落。英半導体設計のアーム・ホールディングス <ARM> がクアルコム <QCOM> に対し起こした訴訟を巡り、米国時間20日に米デラウェア州の連邦地裁の陪審で、クアルコムのライセンス契約違反はなかったとの評決が下された。これを受けて週明けの23日の米株式市場で、クアルコムの株価は上昇した一方、アームの株価には下押し圧力が掛かった。24日の東京市場では、アームを傘下に持つソフトバンクGに対して売りを促す要因となったようだ。
※24日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋
株探ニュース