日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
3日の東京株式市場は幅広い銘柄に買いが続き、日経平均株価は3万8000円台後半で頑強な値動きが予想される。前日の欧州株市場は主要国の株価が総じて堅調だった。そのなか、独DAXは3日続伸し10月中旬以来約1カ月半ぶりに史上最高値を更新している。米国株市場ではNYダウが上昇一服となったものの、ハイテク株に強い動きをみせる銘柄が目立ち、相対的に出遅れていたナスダック総合株価指数は終始高値圏で売り物をこなし、11月11日以来3週間ぶりに最高値圏に突入した。トランプ次期米政権下での関税引き上げなどの政策によるインフレ圧力の再燃が警戒され、ダウは目先ポジション調整の売りに押される展開だった。ダウは11月に月間で3000ドル強の上昇を示していることで過熱感も意識されやすい。ただ、この日に発表された11月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数は50を下回ったものの前月から改善傾向を示し、コンセンサスも上回ったことで米経済の底堅さに対する安心感が押し目買いを誘導した。一方、米長期金利は4.1%台まで低下しており、ハイテク株への追い風が意識された。特に半導体セクターへの買い戻しが強まり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は続伸し戻り足を強めている。東京市場では米ハイテク株高を受け、前日に続きリスク選好の地合いが想定される。ただ、足もと外国為替市場で一時1ドル=149円台前半まで再び円高方向に振れており、これが自動車やハイテクセクターの上値を重くする可能性がある。3万9000円近辺では戻り売りが優勢となる状況も予想される。
2日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比128ドル65セント安の4万4782ドル00セントと反落。ナスダック総合株価指数は同185.782ポイント高の1万9403.948だった。
日程面では、きょうは11月のマネタリーベース、10年物国債の入札、11月の財政資金対民間収支など。海外では10月の米雇用動態調査(JOLTS)など。
出所:
MINKABU PRESS