【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ソニーG、セブン&アイ、平和不
ソニーG <日足> 「株探」多機能チャートより
ソニーグループ<6758>が3日続伸。26日の取引終了後、自社株9328万7300株(発行済み株数の1.5%)を12月3日付で消却すると発表しており、好材料視された。
■セブン&アイ <3382> 2,576円 +23 円 (+0.9%) 本日終値
セブン&アイ・ホールディングス<3382>が続伸。日本経済新聞電子版は26日取引終了後、「住友商事はセブン&アイ・ホールディングス傘下のスーパー、イトーヨーカ堂や外食事業などを統括する会社の買収を検討していることが26日わかった」と報じた。また、NHKは住友商事<8053>や米投資ファンドのKKR<KKR>が入札手続きへの参加を検討していると報道。テレビ東京は米フォートレス・インベストメント・グループが買収を検討していると伝えている。株式の売却手続きに向けた1次入札は28日に締め切られる見通しだが、一連の報道を受けて応札額に対する期待感が高まる形となり、セブン&アイ株への買いを誘発したようだ。日経新聞やNHKは、住友商は傘下に食品スーパーのサミット(東京都杉並区)やドラッグストアのトモズ(同文京区)を抱えており、相乗効果を見込むと伝えている。テレビ東京はフォートレスの買収の検討の背景に、不動産価値を視界に入れているもようだとしている。
■平和不動産 <8803> 4,220円 +30 円 (+0.7%) 本日終値
米金利が上昇し、低金利メリットセクターである不動産株に売り圧力が掛かるなか、平和不動産<8803>が底堅く推移。旧村上ファンド系とされるシティインデックスイレブンスの共同保有者が平和不の株式を買い増していたことが、26日の取引終了後に明らかとなり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に関東財務局に提出された変更報告書によると、シティインデックスイレブンスと共同保有者の保有割合は8.27%から9.32%に上昇した。報告義務発生日は19日。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。
■大塚ホールディングス <4578> 8,663円 +50 円 (+0.6%) 本日終値
大塚ホールディングス<4578>がしっかり。26日の取引終了後、自社株581万900株(発行済み株数の1.04%)を12月9日付で消却すると発表しており、好材料視された。なお、消却後の発行済み株数は5億5202万4717株となる。
■サンリオ <8136> 4,416円 -744 円 (-14.4%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ
サンリオ<8136>は急反落。26日取引終了後、既存株主による2587万1800株の売り出しを実施すると発表。株式需給の悪化を懸念した売りが先行した。政策保有株式を早期に縮減させるとともに、株主層の裾野の拡大と多様化により企業経営に対する規律を一層高めることを目指す。需要状況に応じて上限388万700株のオーバーアロットメントによる売り出しも行う。売り出し価格は12月10日から同月13日までのいずれかの日に決定する。
■フリュー <6238> 1,099円 -62 円 (-5.3%) 本日終値 東証プライム 下落率8位
フリュー<6238>が急反落。SBI証券が26日、フリューの投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。目標株価は1260円から1120円に減額修正している。注目の家庭用ゲーム「ベイブレードエックス XONE」の初週の国内販売本数が物足りないと指摘。収益の改善傾向がみられないなか、ガールズトレンドビジネスにおいても本格的な回復フェーズに入るにはあと数年を要するとの見方を示す。同証券はフリューの26年3月期営業利益予想を従来の37億2800万円から32億500万円に見直した。
■アドバンテスト <6857> 8,506円 -328 円 (-3.7%) 本日終値
アドバンテスト<6857>の崩れ足が目立ってきた。9月下旬に25日移動平均線を上回ってから今週明け25日まで同移動平均線を下回ることなく、強力な上昇トレンドを形成してきた。しかし、前日に大陰線を示現し終値で約2カ月ぶりに下回った。きょうは続落し、寄り後も下値模索の動きを強めるなど波動転換の可能性を示唆している。前日の米国株市場ではエヌビディア<NVDA>は自律反発したもののわずかな上昇にとどまり、その他の半導体主力株は軒並み下落、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も安くなった。エヌビディアと密接な取引関係を持つアドテストも利食い急ぎの動きが表面化している。なお、アドテストの株式需給面に目を向けると、ここ最近は売り残の増加が目立ち、信用倍率は直近22日現在で1.02倍とがっぷり四つの状態にある。前週末時点では投資家の強弱観対立を物語るが、ここからの値動きにマーケットの視線が集まりそうだ。
■トヨタ自動車 <7203> 2,571円 -96.5 円 (-3.6%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>は売り優勢。トランプ次期米大統領や次期政権での財務長官に指名されたスコット・ベッセント氏などがドル安肯定論者であることで、今後外国為替市場で円高圧力が高まるとの見方が浮上している。また、前日発表された11月のFOMC議事要旨は緩和的なスタンスを示す内容であり、これも足もとでドル売り・円買いを誘導している。1ドル=153円近辺の円高を背景に同社株には向かい風が強まった。また、トランプ次期政権下で自動車業界への関税強化に向けた思惑も、目先買い手控え要因となっているもようだ。
■安川電機 <6506> 4,010円 -111 円 (-2.7%) 本日終値
安川電機<6506>やファナック<6954>が軟調。米国時間26日、トランプ次期米大統領は米通商代表部(USTR)代表にジェイミーソン・グリア氏を指名したと伝わった。グリア氏は対中強硬派として知られている。米国による対中関税策が前日に伝わっていたが、中国経済の先行き不透明感を一段と強める格好となり、中国関連株と位置付けられる両社の株価の重荷となったようだ。
株探ニュース