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【通貨】ユーロ週間見通し:もみ合いか、日本の総選挙にらみ円買い拡大の可能性低い

ユーロ/円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■弱含み、米国経済軟着陸への期待高まる

今週のユーロ・ドルは弱含み。欧州中央銀行(ECB)は12月も追加利下げを行う可能性があること、米国経済の軟着陸への期待が高まっており、米長期金利は上昇したことから、リスク選好的なユーロ売り・米ドル買いが優勢となった。取引レンジ:1.0760ドル-1.0872ドル。

■弱含みか、欧米金融政策や米大統領選を注視

来週のユーロ・ドルは弱含みか。欧州中央銀行(ECB)が追加利下げ後も、理事会メンバーの間では追加緩和に前向きな見解が目立つ。米国経済のソフトランディングへの期待は持続しており、リスク選好的なユーロ売り・米ドル買いがただちに縮小する可能性は低いとみられる。米大統領選でトランプ氏優勢の思惑もドル買い材料として意識されやすい。

予想レンジ:1.0600ドル-1.0950ドル

■堅調推移、日欧金利差の大幅縮小観測は後退

今週のユーロ・円は堅調推移。欧州中央銀行(ECB)は12月の理事会でも追加利下げを決定する可能性が高いものの、日本銀行は追加利上げを急いでいないことから、日本とユーロ圏の金利差が大幅に縮小するとの見方は後退し、リスク回避的なユーロ売り・円買いは縮小した。米ドル・円相場が円安方向に振れたこともユーロ・円の上昇につながったようだ。取引レンジ:162円00銭-165円02銭。

■もみ合いか、日本の総選挙にらみ円買い拡大の可能性低い

来週のユーロ・円は底堅い値動きか。欧州中央銀行(ECB)理事会後に理事会メンバーから追加緩和に前向きな見解が聞かれており、ユーロ圏の経済指標が弱含みであった場合、追加利下げ観測によるユーロ売りが出やすい。日本の総選挙で連立与党が過半数割れならリスク回避の円買いが強まるとの見方があるが、日本銀行は今回の金融政策決定会合で現行の政策を維持する見込みであり、ユーロ売り・円買いが急拡大する可能性は低いと予想される。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・10月30日(水):7-9月期域内総生産(4-6月期:前年比+0.6%)

予想レンジ:162円50銭-166円50銭

《FA》

 提供:フィスコ

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