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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

KOA <日足> 「株探」多機能チャートより

■KOA <6999>  1,022円 (-101円、-9.0%)

 東証プライムの下落率トップ。KOA <6999> [東証P]が急反落。23日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を646億円から628億円(前期比3.1%減)へ、営業利益を16億円から11億5000万円(同65.3%減)へ下方修正すると発表した。あわせて減配を発表しており、これらが嫌気された。日本や欧米、アジアでの景気停滞による下期の抵抗器需要の減少が顕著となってきたことが要因。配当予想については期末配当を25円から15円に引き下げた。年間配当額は40円(前期50円)となる見通し。

■キヤノンMJ <8060>  4,385円 (-189円、-4.1%)

 東証プライムの下落率7位。キヤノンマーケティングジャパン <8060> [東証P]が大幅安で5日続落。23日の取引終了後、24年12月期の連結業績予想について、最終利益を375億円から390億円(前期比6.9%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を60円から70円(年130円)へ引き上げたが、同時に発表した第3四半期累計(1-9月)決算で営業減益となったことが嫌気された。通期最終利益予想の上方修正は、エーアンドエーの株式譲渡に伴う特別利益を計上したことなどが要因。なお、売上高6500億円(前期比6.6%増)、営業利益540億円(同2.9%増)は従来見通しを据え置いている。同時に発表した第3四半期累計決算は、売上高4731億8100万円(前年同期比6.4%増)、営業利益362億9000万円(同3.7%減)、最終利益269億8000万円(同4.4%増)だった。ITソリューションのうち保守・運用サービス/アウトソーシングやITプロダクト・システム販売が好調に推移し売上高は増収となったが、IT費用などが増加し利益を圧迫した。

■奥村組 <1833>  4,170円 (-140円、-3.3%)

 奥村組 <1833> [東証P]が大幅安で4日続落。8月5日につけた安値(4190円)を下回り、約2ヵ月半ぶりに年初来安値を更新した。24日午前10時ごろ、受注している工事に関して不適切な原価管理が行われていたことが判明したため、外部有識者を中心メンバーとする社内調査委員会を設置すると発表した。先行き不透明感から売りを出す向きがあるようだ。内部通報を受けて社内調査を行った結果、工事原価の付け替えの事実が判明し、その調査過程で更なる別の付け替えも判明したことから社内調査委を設置するという。調査結果と、それを受けた決算の確定に時間を要すため、中間決算の発表を延期する可能性があるとした。

■東京メトロ <9023>  1,702円 (-37円、-2.1%)

 東京メトロ <9023> [東証P]が下落。同社は23日、東証プライム市場に新規上場し、公開価格1200円を430円(35.8%)上回る初値1630円を形成。その後、一時1768円まで水準を切り上げた。上場2日目となる24日の同社株は、朝方は買いが先行し、1780円まで上昇したが、その後は利益確定目的の売りが出て下げに沈んだ。もっとも下値では買い需要を集めており、1700円を上回る水準を維持。東証の個別銘柄の売買代金では上位にランクインした。

■SBG <9984>  8,792円 (-177円、-2.0%)

 ソフトバンクグループ <9984> [東証P]が3日続落。同社傘下で半導体設計大手の英アーム・ホールディングス <ARM> 株が前日23日の米国株式市場で大幅安となった。アームは米半導体大手のクアルコム <QCOM> に対し、技術ライセンスの取り消しを通告したと報じられている。アームにとってクアルコムは大きな顧客だが、両社の対立関係によりアームの業績が落ち込むリスクがあると受け止めた投資家の売りがアーム株に出たとみられている。同社の時価の下落がソフトバンクGの投資損益に悪影響をもたらすとの見方から、買い持ち高を圧縮する目的の売りが出たようだ。

※24日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

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