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【材料】P&Gが決算受け軟調 スキンケア冴えず売上が鈍化 中国でSK-IIが低迷=米国株個別

(NY時間09:56)(日本時間22:56)
P&G<PG> 169.80(-1.47 -0.86%)

 P&G<PG>が軟調。取引開始前に7-9月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益は予想を上回ったものの、売上高は予想を下回った。スキンケアやベビーケアなどの主要分野が冴えず、売上の伸びが鈍化した。中国で販売されている高級ブランド「SK-II」が低迷。一方、洗濯用洗剤「Tide」などの製品は好調で、それらを一部相殺した。ガイダンスでは25年度通期の見通しを維持している。

 シュルテンCFOはインタビューで「中国と中東の景気低迷が影響し、売上が比較的軟調な四半期となった。中東での戦争は不買運動を引き起こし消費を減退させた一方、中国では消費者の信頼感が低下した。この2つがまさに逆風だが、事業の中心は堅調だ」と述べた。

 しかし、同社が近年経験したような速いペースでの拡大を取り戻すのは難しい状況であるほか、中国が依然として大きなハードルであることも改めて示している。

 同社は全身用デオドラントや部位別カミソリなどのプレミアム製品で業績を伸ばそうとしている。同CFO氏は「Oral-bの電動歯ブラシなどの高価格帯の製品が好調で、より低価格の新バージョンも投入している」と述べた。同CFO氏はまた、「値上げは難しくなっているが、値下げが始まることは予想していない」とも述べた。

(7-9月・第3四半期)
・1株利益:1.93ドル(予想:1.90ドル)
・売上高:217.4億ドル 0.6%減(予想:219.6億ドル)
  ビューティーケア:38.9億ドル(予想:41.1億ドル)
  グルーミング:17.2億ドル(予想:17.5億ドル)
  ヘルスケア:31.5億ドル(予想:31.4億ドル)
  ファブリック&ホームケア:77.1億ドル(予想:77.0億ドル)
  ベビー・女性・ファミリーケア:51.0億ドル(予想:51.4億ドル)
・粗利益率:52.1%(予想:52.4%)
・既存事業売上高:2.0%増(予想:2.1%増)
・FCF:38.7億ドル(予想:43.1億ドル)

(通期見通し)
・既存事業売上高:3~5%増を維持(予想:3.4%増)
・1株利益:6.91~7.05ドルを維持(予想:6.90ドル)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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