【特集】リブワーク Research Memo(5):自然災害等がリスク要因
リブワーク <日足> 「株探」多機能チャートより
■Lib Work<1431>の事業概要
3. リスク要因・収益特性と課題・対策
戸建住宅業界の一般的なリスク要因としては、営業エリアの経済動向・不動産市況、金利動向、木材等の建築資材価格動向、自然災害、カーボンニュートラルや地震対策等に関する建築基準改正や法的規制などが挙げられる。また季節要因として戸建住宅の引き渡しが会計年度末の12月と6月に偏重する傾向がある。
2016年6月期は熊本地震の影響、2020年6月期は新型コロナウイルス感染症拡大の影響、2023年6月期は「第3次ウッドショック」と呼ばれる木材価格高騰と調達難の影響で、いずれも業績が落ち込んだ。ただし、こうした自然災害等の一時的要因を除けば、日本全体の住宅市場(特に持家市場)が伸び悩む中でも、同社の業績はおおむね拡大トレンドとなっている。これは、同社のデジタルマーケティングをコアコンピタンスとする独自の集客手法の競合優位性を示すものと考えられる。
また、同社は建築資材価格高騰への対応策及び粗利率向上策として、主要5工種の内製化やDX活用による施工管理業務効率化を推進するとともに、幸の国木材工業を子会社化してグループ内の木材安定供給体制を構築した。さらに、同社の展開する営業エリアの経済動向として、半導体受託製造の世界最大手である台湾TSMCが熊本県菊陽町に進出(2024年2月に新工場完成)し、これに伴って関連企業の進出も相次いでいるため、熊本県を中心に九州における住宅需要が大幅に増加している。この点も同社にとって業績拡大の追い風につながると考えられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
《HN》
提供:フィスコ