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【材料】マクアケ:応援購入サービスMakuakeを運営、来期以降の黒字転換に期待

マクアケ <日足> 「株探」多機能チャートより

マクアケ<4479>は、世にない新しいものを提供するプロジェクト実行者(事業者)と新しいものや体験を作り手の想いや背景を知った上で応援の気持ちを込めて購入するプロジェクトサポーター(生活者)をつなぐ応援購入サービスMakuakeを運営している。実行者が予め設定した金額に応じたリターンをサポーターが先行購入(購入金額の前払い)する仕組みであり、新商品・新サービスにかかる予約購入サービスの側面を有している。累計プロジェクト数は4万件以上、会員数は約284万人。実行者側からは応援購入総額に対して手数料20%、サポーター側からは安心システム利用料として一律2.2%の手数料を得ている。また、付随サービスとして企業等が有する研究開発技術を活かした新事業の創出をサポートするMakuake Incubation Studio(MIS)やMakuakeにおける応援購入金額の拡大をサポートする広告配信代行なども提供している。

2024年9月期 第3四半期累計の売上高は2,731百万円(前年同期比1.7%減)、営業損益は114百万円の赤字(前年同期は459百万円の赤字)で着地した。第3四半期から獲得を開始した優良な新規及びリピート実行者によるプロジェクトのうち開始時期が想定より遅れることになった案件が多数発生したことに加えて、地方及び海外実行者における動きが前年同四半期に比べ緩やかだったことが影響したようだ。第3四半期単体の応援購入総額(GMV)は前年同四半期比10.4%減の4,094百万円となった。第3四半期単体の新規・リピート実行者の掲載開始数は1,549件(新規581件、リピート968件)。同時に、2024年9月期の営業損益予想を従来の16百万円の黒字から97百万円の赤字(前期実績489百円の赤字)に下方修正した。現状は中期経営計画の見直しを行っている。

クラウドファンディングプラットフォームを展開する企業は増加してきているが、同社は流通前の新商品を購入できる応援購入サービスとなっているため、一般的なクラウドファンディングプラットフォームとは異なる。ユニークなビジネスモデルとなっており、直接的な競合は存在しない。今後は、優良リピート実行者の獲得を継続しつつ、コスト管理を徹底していくほか、優良な新規実行者の獲得リソースを確保し、新たな体制で新規獲得を再注力していくようだ。アクティブプロジェクト件数の増加に伴ってGMVを向上させ、提供サービスの多様化で売上獲得を図る。そのほか、実行者の多くが国内の中小企業であり、製造した商品を国内で販売しているため、事業的には円高メリット株としての一面も持っている。株価は底値圏での推移が続いているが、業績の回復とともに今後の動向に注目しておきたい。

《NH》

 提供:フィスコ

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