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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):富士ソフト、バンナムHD、ニトリHD

富士ソフト <日足> 「株探」多機能チャートより
■富士ソフト <9749>  9,630円  +660 円 (+7.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 富士ソフト<9749>が急伸。米投資ファンドのベインキャピタルが3日、富士ソフトに対し株式公開買い付け(TOB)による非公開化を提案したと発表した。富士ソフトを巡っては、米投資ファンドのKKR<KKR>が同じく非公開化を目的に1株8800円でTOBを実施する予定であることが明らかとなっている。ベインキャピタルが提案したTOB価格はこれを5%程度上回る水準という。米投資ファンド同士による異例の買収合戦により、TOB価格が吊り上がることへの思惑もあって、富士ソフト株は買いが優勢となった。富士ソフトは3日、7月に法的拘束力のない非公開化提案をベインキャピタルから受けたとしたうえで、法的拘束力のある非公開化提案を受領した際には、KKRからの提案との比較も含め慎重に検討を行う予定だとするコメントを開示した。

■バンナムHD <7832>  3,210円  +96 円 (+3.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 バンダイナムコホールディングス<7832>が続急伸し、年初来高値を更新した。SBI証券が3日、バンナムHDの目標株価を4080円から4480円に増額修正した。投資判断は「買い」を継続している。「ELDEN RING」のダウンロードコンテンツが好調に推移し、トイホビー事業では「ONE PIECE CARD GAME」などのトレーディングカードゲームがけん引役となっていると指摘。デジタル事業での新作販売効果や、トレーディングカードゲームの好調維持を見込むほか、テレビ放映開始の「仮面ライダーガヴ」の業績面でのポジティブな効果にも期待する。同証券はバンナムHDの26年3月期営業利益予想をこれまでの1509億7900万円から1665億4200万円に引き上げた。

■ニトリホールディングス <9843>  22,000円  +550 円 (+2.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 ニトリホールディングス<9843>が逆行高。3日の取引終了後に発表した8月度の月次国内売上高で、既存店売上高が前年同月比7.8%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。一部の店舗で台風による影響を受けたものの、テレビCM効果やエアコンキャンペーンなどにより、ベッドルーム家具、台所整理用品、寝具寝装品などの売り上げが好調に推移した。なお、全店売上高は同9.9%増だった。

■東邦ホールディングス <8129>  4,862円  +87 円 (+1.8%)  本日終値
 東邦ホールディングス<8129>は続伸。3日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、シンガポールに拠点を置く投資ファンド、3Dインベストメント・パートナーズの保有割合が15.26%から16.40%に上昇したことが判明しており、買い増しの動きに対する需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為を行うこととしており、報告義務発生日は8月27日となっている。

■日鉄ソリューションズ <2327>  3,795円  +60 円 (+1.6%)  本日終値
 日鉄ソリューションズ<2327>が4連騰。3日の取引終了後、リクルートホールディングス<6098>が東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT─3)を通じて実施した自己株式への買い付けを巡り、応募した全株式について売り付けが成立したと発表した。売却総額は743億円で、2025年3月期の単体決算において投資有価証券売却益約720億円を計上する。NSSOLは連結決算については国際会計基準(IFRS)を採用しており、連結業績への影響はないとする。同社を巡ってはアクティビスト(物言う株主)とされる3Dインベストメント・パートナーズによる5%保有が8月に明らかになっている。資本効率の改善に向けた取り組みを改めて評価した買いが入ったようだ。

■ユナイテッドアローズ <7606>  2,267円  +29 円 (+1.3%)  本日終値
 ユナイテッドアローズ<7606>は軟地合いで安く始まったものの、その後プラスに転じた。3日の取引終了後に発表した8月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合わせた既存店売上高は前年同月比14.7%増となり、8カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。前年に比べて休日が1日多かったことで+1.4ポイント程度の影響があったことに加えて、夏物衣料、秋物の新作ともに定価販売が大きく伸びたことが寄与した。また、ネット通販の好調が継続しているのに加え、月中に2度の台風の影響があったものの小売も2ケタ近い伸びとなった。なお、全社売上高は同14.7%増だった。

■エービーシー・マート <2670>  2,990.5円  +33.5 円 (+1.1%)  本日終値
 エービーシー・マート<2670>が続伸。3日の取引終了後に発表した8月度売上高で、既存店売上高が前年同月比11.0%増と30カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。地震や台風の影響により休業店舗や時短店舗があったものの、前年に比べて土曜日が1日多い曜日並びだったことに加えて、残暑が厳しいことからサンダルやTシャツが引き続き好調だった。なお、全店売上高は同12.4%増だった。

■ヤオコー <8279>  9,656円  +80 円 (+0.8%)  本日終値
 ヤオコー<8279>が続伸。同社はきょう、8月度の月次営業情報を公表。既存店売上高は前年同月比7.3%増となり、7月度の伸び率(3.4%増)から拡大していることが好感されたようだ。なお、既存店の客数は同3.2%増(7月は1.4%増)、客単価は同3.9%増(同1.9%増)となっている。

■古河電気工業 <5801>  3,312円  -335 円 (-9.2%)  本日終値  東証プライム 下落率10位
 古河電気工業<5801>やフジクラ<5803>、住友金属鉱山<5713>が急落。非鉄金属株が総じて安い。中国景気の先行き懸念が広がるなかで、3日発表の8月の米ISM製造業景況感指数は5カ月連続で好不況の分かれ目となる50を下回り、米国の景気減速に対する警戒感が強まった。これらを背景にロンドン市場では銅先物相場に下押し圧力が掛かり、非鉄金属株の売りを促す要因となったようだ。三井金属<5706>や三菱マテリアル<5711>も下値を探る動きとなった。

■日経レバ <1570>  24,335円  -2,360 円 (-8.8%)  本日終値
 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が急落、フシ目の2万5000円台を割り込んだ。前日の米国株市場ではハイテク株中心に全面的に売られる展開となり、ナスダック総合株価指数は3%を超える下げに見舞われた。これを受けて東京市場でもリスク回避ムード一色となり、日経平均は半導体関連の値がさ株など指数寄与度の高い銘柄の下げに引きずられ、大きく水準を切り下げている。日経レバは日経平均株価に連動する仕組みで組成されたETFで、価格変動率が日経平均の2倍に設定されていることで、下落率は一時7%を超える場面があった。足もとでは2万4800円近辺に位置する25日移動平均線が下値サポートラインとして機能するかどうかが注目される。

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