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【材料】ディズニーが好決算も下落 テーマパークの不振を嫌気=米国株個別

(NY時間09:58)(日本時間22:58)
ディズニー<DIS> 87.88(-2.09 -2.32%)

 ディズニー<DIS>が下落。取引開始前に4-6月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ストリーミング事業で初の黒字を計上したほか、映画事業の好転がテーマパークの不振を打ち消した。旗艦事業のディニー+の加入者数は1億1830万人となった。

 映画事業はピクサー・アニメーション部門の「インサイド・アウト2」の6月公開により、映画スタジオで2億5400万ドルの利益を計上し、一連の赤字に終止符を打った。

 ストリーミングでも4700万ドルの黒字を計上。これは、ディズニー+がデビューして以来初めてのこと。この数字にはHuluとESPN+も含まれている。

 また、同社は通期の1株利益の見通しを上方修正した。統合されたストリーミング事業の収益性が改善し、エンタテインメント、DTC、そしてESPN+で黒字を見込んでいる。また、第4四半期のディニー+の純加入者数は緩やかな増加を見込んだ。

 決算の発表後、株価は時間外で上昇していたが、直ぐに下げに転じている。テーマパーク部門の不振が嫌気されている模様。特に米国のテーマパークがコスト上昇と需要減に見舞われ、売上、利益ともに冴えなかった。同社は、今年度の回復が期待されていた入場者数への圧力は今後数四半期続くだろうと述べている。

 アナリストは「テーマパーク部門の減速は予想されていたものの、落ち込みの度合いは憂慮すべきもので、需要低迷が一過性のものではない可能性を示唆している」と記している。

 「第3四半期の同部門の利益は3%の減益となり、第4四半期も1桁台半ばまで減益が拡大すると見込んでいる。一方、ストリーミング部門は明るい材料で、統合プラットフォームは予想以上の黒字となった。そのため、1株利益のガイダンスが上方修正された」と指摘している。

(4-6月・第3四半期)
・1株利益(調整後):1.39ドル(予想:1.19ドル)
・売上高:231.6億ドル 3.7%増、予想:230.8億ドル)
  エンタテインメント:105.8億ドル(予想:103.7億ドル)
  DTC:58.1億ドル(予想:57.3億ドル)
  スポーツ:45.6億ドル(予想:44.0億ドル)
  体験:83.9億ドル(予想:86.1億ドル)
・セグメント合計営業利益:42.3億ドル(予想:38.4億ドル)
・Hulu総加入者数:5110万人 1.8%増(予想:5044万人)

(通期見通し)
・1株利益(調整後):25~30%増(従来:25%増)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美


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