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【通貨】欧米為替見通し:ドル・円は強含みか、日銀の金融正常化期待の後退で円売り主導

米ドル/円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

7日の欧米外為市場では、ドル・円は強含む展開を予想する。日銀副総裁の発言が市場にハト派的と受け止められ、円売り主導で主要通貨は堅調地合いに振れやすい。また、世界的に株高に振れればリスク選好的な円売りも見込まれる。

前日の取引は材料が乏しいなか、予想外に低調だったISM製造業景況感指数や雇用統計で景気減速への懸念が継続。米連邦準備制度理事会(FRB)の9月大幅利下げ観測で金利高は抑制され、ドル安に振れる場面もあった。一方でアジアや欧米の大幅株安は一服し、円買い後退で主要通貨は値を上げた。本日アジア市場で内田日銀副総裁は「金融資本市場が不安定な状況で利上げをすることはない」と述べ、円売りを強めた。

この後の海外市場は日銀の政策方針が改めて注目される。内田氏の見解は日銀の利上げ決定後の記録的な株安による混乱を抑制する狙いと解釈され、日本株を大きく押し上げた。欧米市場でも材料視され、円売り優勢なら主要通貨をさらに押し上げる要因となろう。ドル・円は7月末の日米中銀の政策決定を受け急激に値を下げたが、その反動で大きく切り返す可能性もあろう。短期筋は148円台の回復と一段の上昇を予想する。

【今日の欧米市場の予定】
・02:00 米財務省・10年債入札
・04:00 米・6月消費者信用残高(予想:+100.00億ドル、5月:+113.54億ドル)

《NH》

 提供:フィスコ

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