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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):IIJ、三井住友FG、住友化学

IIJ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NISSHA <7915>  1,920円  +400 円 (+26.3%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 NISSHA<7915>はストップ高。6日の取引終了後、24年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。今期の売上高予想を80億円増額して1966億円(前期比17.2%増)に、最終損益の黒字額の予想を19億円増額して66億円(前期は29億8800万円の最終赤字)にそれぞれ見通しを引き上げた。また、取得総数60万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.24%)、取得総額10億円を上限とする自社株買いの実施も発表しており、これらを好感した買いが入ったようだ。デバイス事業におけるタブレットや業務用端末向けと、メディカルテクノロジー事業における医療機器の開発・製造受託などの製品需要が想定を上回って推移する。自社株の取得期間は7日から11月30日まで。1~6月期の売上高は前年同期比20.1%増の996億6100万円、最終利益は同5.4倍の43億6300万円で、ともに計画を上回って着地した。

■エムティーアイ <9438>  886円  +150 円 (+20.4%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率3位
 エムティーアイ<9438>がストップ高。6日の取引終了後、24年9月期の連結業績予想について、売上高を270億円から275億円(前期比2.6%増)へ、営業利益を18億円から22億円(同7.4倍)へ、純利益を17億5000万円から24億円(同3.2倍)へ上方修正したことが好感された。第3四半期までの実績で、クラウド薬歴事業や法人向けDX支援事業が計画を上回って推移しており、第4四半期も同様の傾向が続くとみられることが要因。また、持ち分法適用関連会社の昭文社ホールディングス<9475>で特別利益が計上されたことに伴う持ち分法による投資利益へのプラス影響や、子会社ビデオマーケットで特別利益として還付消費税などを計上したことなども寄与する。同時に発表した第3四半期累計(23年10月~24年6月)決算は、売上高205億3600万円(前年同期比2.0%増)、営業利益17億5200万円(前年同期1700万円の赤字)、最終利益22億4300万円(前年同期比4.5倍)だった。

■山田コンサル <4792>  2,120円  +347 円 (+19.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 山田コンサルティンググループ<4792>が急騰。6日の取引終了後に発表した25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高が前年同期比34.0%増の72億6900万円、経常利益が同3.2倍の20億4000万円となった。経常利益の通期計画に対する進捗率は第1四半期ながら約55%に上り、これを材料視した買いが入ったようだ。未上場株式投資事業において、通期予想で見込んでいた投資先の株式売却を実現した。M&Aアドバイザリー事業でも、今期に予想していた大型案件の売り上げを第1四半期に計上した。

■IIJ <3774>  2,696.5円  +341 円 (+14.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 インターネットイニシアティブ<3774>が後場に入り急伸。正午ごろ、第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、営業利益を100億円~110億円から116億円(前年同期比4.0%減)へ上方修正したことが好感された。米ヴイエムウェア製品の価格体系改定に対応したサービス提供価格改定による転嫁の進展などを踏まえてという。同件によるマイナス影響は第1四半期が大きく、転嫁の進展により四半期ごとに縮小し順次増益に復調する見込みとしており、25年3月期業績予想では営業利益を300億円~330億円から320億円(前期比10.2%増)に修正している。あわせて、年間配当予想も34.36円~37.16円から35円(中間・期末各17円50銭)に修正した。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、営業利益は44億8200万円(前年同期比10.4%減)だった。公共機関向け基盤システム案件や私学向け教育・研究システム更改案件などのサービスインテグレーション大型案件を継続獲得したことが寄与し、売上高は720億1600万円(同17.3%増)となったが、前述のヴイエムウェア製品の価格体系改定の影響が大きく減益を余儀なくされた。

■セプテニHD <4293>  391円  +47 円 (+13.7%) 一時ストップ高   本日終値
 セプテーニ・ホールディングス<4293>は一時ストップ高。6日取引終了後、株主還元方針の変更と配当予想の増額修正を行うと発表した。「25%程度を目安」としていた配当性向について今期は「100%」、来期以降は「50%を下限」にするという。今期の配当予想を7円90銭から31円35銭(前期5円20銭)へ大幅に引き上げており、これを評価した買いを集めている。あわせて発表した1~6月期連結決算は売上高が139億8900万円、純利益が40億500万円だった。前期が変則決算のため前年同期との比較はない。24年12月期通期の売上高は310億円、純利益は65億円の見通し。

■BEENOS <3328>  2,534円  +283 円 (+12.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位
 BEENOS<3328>が大幅続伸。6日の取引終了後に関東財務局に提出された大量保有報告書で、米投資顧問会社のミリ・キャピタル・マネジメント(マサチューセッツ州)の保有割合が5.22%と新たに5%を超えたことが判明しており、需給思惑から買いが向かったようだ。保有目的は投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うことで、報告義務発生日は7月30日となっている。

■ネットワンシステムズ <7518>  3,089円  +321 円 (+11.6%)  本日終値
 ネットワンシステムズ<7518>が続急伸し年初来高値を更新した。6日の取引終了後に発表した25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高が前年同期比7.1%増の456億2400万円、経常利益は同2.5倍の36億9300万円となった。大幅増益となったことを評価した買いが集まっている。エンタープライズ事業と通信事業者事業が大幅な増収となった。金融業向けでセキュリティー強化案件やクラウド活用案件を獲得。自動車メーカーや電機メーカー向けにおいては、セキュリティー案件に加えてスマートマニュファクチャリング案件などを獲得した。受注高は同22.6%増の613億1000万円となった。

■タツモ <6266>  2,827円  +270 円 (+10.6%)  本日終値
 タツモ<6266>が大幅続伸。6日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(1~6月)連結業績予想について、営業利益が従来予想の21億1000万円から28億3600万円(前年同期比5.3倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視された。売上高は従来予想の168億6500万円から162億3900万円(同55.6%増)へやや下振れたものの、受注案件の取り組みに注力した結果、研究開発の進捗が計画から遅れて推移していることが利益にプラスに働いたとしている。

■三井住友FG <8316>  8,819円  +819 円 (+10.2%)  本日終値
 三井住友フィナンシャルグループ<8316>が5日ぶりに急反発。前日の米国市場では景気減速への強い警戒感が和らぎ、米国債は売られ米長期金利は3.89%に上昇した。日本株のショック安局面で、三井住友FG株は5日にストップ安に売られるなど強い下押し圧力が掛かったが、米金利の低下に一服感が出ているほか、日本の長期金利も前日の10年債入札後に上昇に転じている。同社株は足もとで配当利回りは4%に迫る水準とあって、いったん買い戻しの流れとなっている。銀行株では三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>やみずほフィナンシャルグループ<8411>、りそなホールディングス<8308>も堅調に推移している。

■住友化学 <4005>  420.5円  +38.1 円 (+10.0%)  本日終値
 住友化学<4005>が後場に急伸し、年初来高値を更新した。7日午後1時、サウジアラビアの国有石油会社のサウジアラムコとの合弁会社であるペトロ・ラービグに関し、住友化が持ち分の一部をサウジアラムコに売却するとともに、ラービグに対する貸付金の債権放棄を実施すると発表した。ラービグの再建を通じ、住友化の持ち分法投資損益が改善に向かうとの思惑が膨らみ、買いが集まったようだ。住友化のラービグの持ち分比率は37.5%から15%に低下する。持ち分法適用は維持する。25年3月期の連結業績予想は変更しない。

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