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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ワコム、日精工、富士通ゼ

ワコム <日足> 「株探」多機能チャートより
■ワコム <6727>  759円  +6 円 (+0.8%)  本日終値
 ワコム<6727>が続急伸、大口の買い注文に商いが成立せず、気配値のまま株価水準を切り上げる展開。ペン入力タブレットの世界トップメーカーで韓国サムスン向けなどを大口顧客としているが、電子ペンシステムOEM供給などが好調に推移し収益を押し上げている。同社が29日取引終了後に発表した25年3月期第1四半期(24年4~6月)決算は売上高が前年同期比21%増の291億7500万円と大幅な伸びを達成、増収効果を反映し営業利益は同3倍となる25億2500万円と急拡大した。これを好感する形で投資資金の流入が加速する格好となった。株価は780円近辺にある25日移動平均線を一気に上回り、上昇転換を鮮明としている。

■日本精工 <6471>  791.6円  +4.6 円 (+0.6%)  本日終値
 日本精工<6471>は3連騰、5営業日ぶりに800円台を回復した。一時825円50銭まで上値を伸ばした後は伸び悩んでいるが、中期波動の分水嶺である75日移動平均線を上回りトレンド転換を示唆している。ベアリングの国内トップメーカーで、足もとは自動車向けなどを中心に旺盛な需要を取り込んでいる。同社が29日取引終了後に発表した25年3月期第1四半期(24年4~6月)決算は営業利益が58億7300万円と前年同期を4割強上回る水準を確保。最終利益も19億200万円と上期計画の5億円を大幅に上回って着地した。これを手掛かり材料に投資資金を引き寄せる格好となっている。投資指標面ではPBRが0.5倍台と解散価値を大きく下回る水準で、4%を超える配当利回りと合わせて、割安感が浮き彫りとなっている。

■LITALICO <7366>  1,331円  -314 円 (-19.1%) 一時ストップ安   本日終値  東証プライム 下落率トップ
 LITALICO<7366>が後場下げ幅を拡大。正午ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高77億2400万円(前年同期比9.4%増)、営業利益3億2900万円(同44.4%減)、純利益1億5500万円(同89.3%減)と大幅減益となったことが嫌気された。令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の影響が就労支援事業ではプラスの効果となったものの、児童福祉事業ではマイナスに働いた。また、米国で強度行動障害者向け支援サービスを提供するDDCN社を子会社化したのに伴い、M&A費用が発生したことなども響いた。25年3月期通期業績予想は、売上高350億円(前期比17.5%増)、営業利益45億円(同21.1%増)、純利益30億円(同15.4%減)の従来見通しを据え置いている。

■富士通ゼネラル <6755>  1,901.5円  -234 円 (-11.0%)  本日終値  東証プライム 下落率2位
 富士通ゼネラル<6755>は大幅安。29日取引終了後に4~6月期連結決算を発表。売上高が前年同期比17.1%増の796億6100万円だった一方、純利益が同73.0%減の9億8100万円で着地しており、これを嫌気した売りが先行している。国内外向けで空調機や情報通信システムが伸びた。前年同期に比べ為替差益が大きく減少したため、純利益ベースでは大幅減益となった。

■さくらインターネット <3778>  3,055円  -360 円 (-10.5%)  本日終値  東証プライム 下落率3位
 さくらインターネット<3778>が急反落。29日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算は、売上高59億3500万円(前年同期比16.3%増)、営業利益2億3100万円(同2.2倍)と大幅増益となったものの、上期計画に対する営業利益の進捗率は29%と低く、これを嫌気した売りが出たようだ。今年1月から生成AI向けGPUクラウドサービスの提供を開始したことや、さくらのクラウド、さくらのVPSなどクラウドサービスの順調な成長により、売上高・営業利益が伸長した。ただ純利益は、前年同期に投資有価証券売却益の計上があった反動で4100万円(同61.5%減)と減益となった。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高280億円(前期比28.3%増)、営業利益20億円(同2.3倍)、純利益12億5000万円(同91.8%増)の従来見通しを据え置いている。

■日本車輌製造 <7102>  2,285円  -219 円 (-8.8%)  本日終値  東証プライム 下落率4位
 日本車輌製造<7102>が反落。29日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算で、営業利益が2億7600万円(前年同期比80.9%減)と大幅減益となったことが嫌気された。大型杭打機の売り上げが増加した建設機械事業や、LNGタンクトレーラや道路橋の売り上げが増加した輸送用機器・鉄構事業が牽引役となり売上高は214億900万円(同1.8%増)と増収となったものの、鉄道車両事業や輸送用機器・鉄構事業における売上製品構成の変動に加えて、鉄構事業の変更契約協議中の一部の案件で原価が先行発生し、一時的に採算が悪化したことによる影響などで営業利益は減益となった。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高910億円(前期比3.3%増)、営業利益55億円(同9.2%減)の従来見通しを据え置いている。

■積水樹脂 <4212>  2,408円  -222 円 (-8.4%)  本日終値  東証プライム 下落率5位
 積水樹脂<4212>が急反落。29日取引終了後に4~6月期連結決算を発表。売上高が前年同期比13.3%増の155億4200万円だった一方、純利益が同49.2%減の4億2800万円となっており、これが嫌気された。ドイツの道路保安用品メーカー「WEMASグループ」、エクステリア製品メーカー「エクスタイル」の子会社化が寄与し、売上高は増加した。利益面では人財・成長投資やM&Aに伴うのれん償却の影響が響いた。なお、通期の増収増益見通しは据え置いた。

■アスクル <2678>  2,112円  -165 円 (-7.3%)  本日終値  東証プライム 下落率6位
 アスクル<2678>が7日ぶりに急反落した。29日の取引終了後、7月度の月次業績を開示した。単体売上高は前年同月比0.4%減の319億9300万円で、今年1月以来、6カ月ぶりに前年同月を下回っており、嫌気されたようだ。稼働日数は前年同月と比べて平日が1日少なく、土曜日が1日多かった。主力のASKUL事業は減収となったが、稼働日修正後ベースでは増収となると推測されるという。前月にはコピー用紙の価格改定前の駆け込み需要があり、その反動減の影響も一部受けたとしている。

■日本ゼオン <4205>  1,320円  -87 円 (-6.2%)  本日終値  東証プライム 下落率10位
 日本ゼオン<4205>が4日ぶりに反落。29日の取引終了後、第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、売上高を1980億円から2100億円(前年同期比13.2%増)へ、営業利益を110億円から150億円(同58.5%増)へ上方修正したが、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。エラストマー素材事業部門において、原料価格に応じた市況価格の上昇や為替の影響、海外市場の環境変化による引き合いの増加などの影響を受けるほか、高機能材料事業部門で光学樹脂及び光学フィルムの需要が回復傾向にあることが寄与する。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高3970億円(前期比3.9%増)、営業利益265億円(同29.3%増)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高1061億500万円(前年同期比15.4%増)、営業利益90億4100万円(同47.9%増)だった。高機能樹脂事業でモバイル端末向け需要が回復したことや、能登半島地震後の生産再開で大型テレビ向け光学フィルムの出荷が増えたことが寄与。また、合成ゴムを中心にエラストマー素材も伸長した。

■横河ブHD <5911>  2,644円  -171 円 (-6.1%)  本日終値
 29日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は63%減益で着地」が嫌気された。
 横河ブリッジホールディングス <5911> [東証P] が7月29日大引け後(15:00)に決算を発表。25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比63.3%減の13.7億円に大きく落ち込み、4-9月期(上期)計画の71億円に対する進捗率は19.4%にとどまり、5年平均の41.0%も下回った。
  ⇒⇒横河ブHDの詳しい業績推移表を見る

●ストップ高銘柄
 坪田ラボ <4890>  625円  +100 円 (+19.1%) ストップ高   本日終値
 WASHハウス <6537>  673円  +100 円 (+17.5%) ストップ高   本日終値
 ビート <9399>  1,079円  +150 円 (+16.2%) ストップ高   本日終値
 Amazia <4424>  579円  +80 円 (+16.0%) ストップ高   本日終値
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 メタプラネット <3350>  1,510円  -499.9 円 (-24.9%) ストップ安   本日終値
 コーディア <190A>  555円  -100 円 (-15.3%) ストップ安   本日終値
 など、2銘柄

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